2011年11月6日(日)
愛知 大村知事 減税見送り
目玉公約の破綻しめす
愛知県の大村秀章知事は4日の記者会見で、2月の知事選で公約の目玉とした「県民税10%減税」の、来年度実施を見送るとの方針を発表しました。減税は県知事・名古屋市長同時選挙で、河村たかし市長と共同で掲げたものですが、わずか9カ月で公約を覆す格好となりました。
大村知事は、減税関連条例案を11月の定例県議会に提出するとしていましたが、見送りについては、財政難を理由に「考え抜いた末の苦渋の決断」などと述べました。一方で、減税を見送ることで捻出できるとする年間50億円を基金に積み立て、自動車関連企業への補助制度を創設する考えを示しました。
「減税」を掲げて当選した大村知事は「世界とたたかえる愛知・名古屋づくり」などとして、上海やシンガポールに勝てる都市にするために、減税で世界から企業を誘致すると主張していました。
しかし、大村知事のいう県民税の減税は、実現するには財政条件の面でも、もともと無理のあるもので、今回の見送り表明は、公約そのものが破綻していたことを示すものとなりました。