◆(16)どのようにして党建設を本格的前進の軌道にのせるか

 (1) 党建設の基本的な方針は、第二十二回党大会、第二十三回党大会など、この間の大会決定で明りょうにしめされている。つぎのような諸点が一貫して強調されている。

 ――党建設の根幹としての党員拡大。党建設・党勢拡大の根幹は、党員拡大である。根幹とは、党のあらゆる活動――国民の要求にこたえる活動、政策宣伝活動、選挙活動、議会活動、機関紙活動などをになう根本の力が、党に自覚的に結集した党員であるということである。党員を増やし、学習を援助し、支部活動に結集する――この全体を党建設の根幹としての党員拡大に位置づける。

 党員拡大は、八〇年代の半ばから約十年間にわたって自覚的なとりくみが弱まり、党建設の遅れた分野になっている。この立ち遅れを全党の総力をあげて打開することは、党活動の緊急・中心課題である。

 ――「しんぶん赤旗」中心の党活動。機関紙活動は、たんに党建設のなかの一課題というだけではない。(一)党員と党支部、党機関が、「しんぶん赤旗」をよく読み、討議して、活動する。(二)持続的拡大と、配達・集金体制の強化をはかり、党と国民とのつながりを「しんぶん赤旗」を軸にして広げていく。(三)どんな活動にとりくむさいにも、読者と協力して、党活動を発展させる。(四)党財政をささえるという観点からもこの活動を重視する。機関紙活動を、党活動のあらゆる多面的活動を促進し、統一し、発展させていく中心にすえる。

 ――「支部が主役」の党づくりと学習・教育活動。「支部を主役」に「政策と計画」をもった党支部を全党の大勢にしていく活動にとりくむこと、学習・教育活動をつよめ党の理論的・政治的水準の向上にとりくむことなど、量とともに党活動の質的水準の強化のために、力をつくす。

 党員の学習を三つの分野――(一)新しい綱領を文字どおり全党が深く身につけることをはじめ、党の路線と歴史の学習、(二)科学的社会主義の理論そのものの学習、(三)党の当面の政策、方針の学習――でとりくむ。

 前大会後、新しい綱領を学ぶ運動は全党に広がったが、綱領を読了した党員が34・2%にとどまっていることはわが党の重大な弱点であり、ひきつづき全党の一大事業として学習運動の前進が必要である。綱領学習は、党員が不屈性と先見性を発揮して活動する最大の土台となるものである。

 科学的社会主義の世界観、歴史観を学ぶことは、新しい綱領をより深くつかむうえでも、社会発展の法則を根底からつかむうえでも、重要な意義をもつ。政治の表面では、情勢のジグザグの展開もありうるが、どんなに複雑で困難な情勢が展開したとしても、綱領的確信、世界観的確信があれば、前途を展望をもって見通し、自信をもって党活動を前進させることができる。党員、支部、党機関が、理論的・政治的力を身につけることは、ひきつづき党づくりの第一義的な優先課題である。

 (2) これらは、党建設の法則的な前進方向をしめした基本方針である。この基本方針にそって、どのようにしたら党建設を本格的な前進の軌道にのせることができるか。これは全党の実践と探求によって切り開くべき問題である。党活動の現状と弱点を直視し、大胆な活動の強化がもとめられている五つの問題について提起する。

 イ、「政策と計画」をもった「支部が主役」の党づくり……一九九四年に開催した第二十回党大会では、すべての支部が「政策と計画」をもち、その職場・地域・学園をどう変えるかの生きた政治目標を明確にして、要求活動と党建設に自覚的にとりくむ党活動をよびかけた。この活動は、全党に広がり、一九九七年に開催した第二十一回党大会決議では、89・4%の支部が「政策と計画」をもって活動し、「支部が主役」の活動が軌道にのってきたことを、「この間の党建設のうえでの最大の成果であり、わが党の党建設の歴史でも新しい局面をひらくものである」と評価している。

 二〇〇〇年に開催した第二十二回党大会では、党規約が改正され、第四十条の「支部の任務」として、「その職場、地域、学園で多数者の支持をえることを長期的な任務とし、その立場から、要求にこたえる政策および党勢拡大の目標と計画をたて、自覚的な活動にとりくむ」ことが明記された。

 しかし、この数年来のじっさいの活動を自己点検してみると、このとりくみに弱まりと中断がみられる。現状では、「政策と計画」をもった支部は、全党的に52%と、一時は約九割まで広がったとりくみが大きく後退している。

 ここには中央の日常的指導と援助の弱点が反映している。すなわち、「政策と計画」をもって要求活動と党勢拡大の「二つの基本の活動」にとりくむ支部を、党の大勢にしていくための指導と援助に、弱まりがあった。

 もとより、党勢拡大は、独自追求なしには前進しない。同時に、「政策と計画」をもって自覚的・自発的に活動する支部を、一つひとつ粘りづよく広げていく活動を土台においてこそ、党勢拡大の独自追求は実りあるものとなり、安定的で持続的な拡大が可能となることを、強調しなければならない。

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