◆(4)極端な大企業中心主義の異常をただす、経済的民主主義の改革

(続き)

 ハ、かつてない財政破綻の原因と責任、解決の方向をしめす攻勢的な論戦……国と地方の借金の国内総生産(GDP)にたいする比率は、一九九〇年度が59%だったのにたいして、二〇〇〇年度には126%、二〇〇五年度には150%をこえた。政府・財界は、財政破綻は、自分たちの大失政の結果なのに、これを逆手にとって国民を痛めつける政治をおしつける脅しにつかっている。

 これにたいして、「いったい誰が大赤字と大借金をつくったのか」を明らかにすることによって、解決の方向を大きくしめすことが大切である。一九九〇年代以降の公共投資と軍事費の異常膨張と無駄づかい、大企業・大資産家へのゆきすぎた減税による税制の空洞化こそが、今日の事態を作り出した元凶である。財界・大企業の「既得権益」に抜本的なメスをいれる改革をおこなわなければ、財政危機の打開も、社会保障のための財源もつくれないことを日本改革の方針の重要な内容の一つとして大いに訴え、国民共通の認識にしていくための努力が必要である。

 (4) 歴史への無反省、アメリカいいなり、大企業中心主義――世界でも類例のない異常な特質をもつ自民党政治が、国民との矛盾、世界の流れとの矛盾を深め、どの分野でもいよいよ立ち行かなくなるもとで、いま日本の情勢は、大局的にみれば、国民中心の新しい日本への条件をはらんだ歴史的転機をむかえている。

 二一世紀の早い時期に民主連合政府を樹立するという目標の実現をめざし、日本の進路をしめす羅針盤である新しい綱領を広く国民に語り、情勢の民主的・進歩的打開のために力をつくそう。

次へ→

[大会決議目次]
[24回大会ページ]
[トップページ]
c日本共産党中央委員会
お問い合わせ・メール