日本共産党

2004年9月6日(月)「しんぶん赤旗」

国連憲章、バンドン宣言の精神を

再確認した「北京宣言」を採択

第3回アジア政党国際会議が閉幕

アジアの発展的未来を象徴


 【北京=菊池敏也】「交流、協力、発展」を主題に北京市内のホテルで開かれていた第三回アジア政党国際会議は五日、全アジアの三十五カ国から集まった八十一政党の代表が一致して「北京宣言」を採択し、閉幕しました。

 「宣言」は、前日の四日に草案を配布し、各党代表に修正意見を求め、夜の十時から翌日の四時半までかけて最終案を仕上げたもので、そのなかには日本共産党の提案も含まれています。

 「宣言」は、今日の国際政治において、国連憲章、平和五原則、「バンドン宣言」の原則と精神をふまえることが、紛争や諸問題の解決にとって決定的に重要であることを再確認し強調しています。

 経済や政治の状態、文明や価値観も多様な諸国から、与党も野党も参加し討論し、一致した結論に達したこの会議の経過は、文字通りアジアの発展的未来を象徴しています。

 閉幕式であいさつした同会議のデベネシア常務委員会議長(フィリピン下院議長)は「アジア政党国際会議は、マニラ、バンコクと続いてきたが、今回の北京でさらに発展をとげ、成功をおさめた」とのべ、参加国が中東、中央アジアへと広がり、「与党も野党も、大きい党も小さい党も、強い党も弱い党も、共に一堂に会した」と会議の意義を強調しました。同氏はまた、「政府や王はなくなることもあるが、政党は長く続く」とのべつつ、アジアの政党間交流の重要性を語りました。

 会議の組織委員長を務めた劉雲山・中国共産党政治局委員が閉会あいさつをおこない、今回の会議が「アジアの政党による国際協力の未来の発展にさらに明確な方向づけをおこない、より強固な基礎を定めた」と、その成功を評価しました。また、かつては対立の原因であったイデオロギーや意見の違いについて、このアジアでは、各国の独自性、多様性という「交流と発展の原動力」とすべきだと強調しました。

 次回開催地については、前回と違って、多くの政党が立候補を表明し、結論は持ち越しになりましたが、このこともアジア政党国際会議の発展の姿を示すものとなっています。


バンドン宣言

 一九五五年四月、インドネシアのバンドンで開かれたアジア・アフリカ会議で採択された平和十原則を盛り込んでいます。中国・インドが前年に採択した平和五原則(領土と主権の尊重、相互不可侵、内政不干渉、平等・互恵、平和共存)をほぼ取り入れ、国連憲章の尊重や国際紛争の平和的解決などを加えています。


第三回アジア政党国際会議

日本からの参加政党

 【北京=菊池敏也】三―五日に北京で開かれた第三回アジア政党国際会議に日本から出席したのは、日本共産党のほか次の各党です。

 民主党=末松義規衆議院議員ほか衆議院議員三人。
 公明党=上田勇衆議院議員。
 社民党=福島瑞穂党首(参議院議員)ほか二人。


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