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日本共産党

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赤旗

2012年総選挙政策各分野政策

27、通信・放送・インターネット

テレビ放送のデジタル移行で生じた「テレビ難民」等の問題の改善をもとめていきます

2012年11月


 政府は、2011年7月のテレビ放送のデジタルへの完全移行に固執し、視聴者・国民の準備も整わないにもかかわらず、移行を強行しました(岩手、宮城、福島県の東北3県は2012年3月末)。

 政府は、国民の準備が整っていたのかを最後まで十分につかまないままの移行でした。この移行で、多くの国民に混乱と費用負担を強いられるものとなりました。この時期、テレビが見られなくなりNHK受信契約解約した数は多数世帯にのぼったといわれるなど、テレビが見られなくなる「テレビ難民」をうんだことは重大です。

 放送は「国民に最大限に普及」(放送法)することが前提です。NHKには「あまねく日本全国で受信できるように」放送業務を行うことが義務付けられています。日本共産党は、国民の準備が整ってからの移行をもとめてきました。引き続き、デジタル放送移行での政府と放送事業者の役割・責任について検証していくとともに、国民の受信状況を改善していくために、サイレント層をふくめた実態把握、きめ細やかな対策をもとめていきます。

 国民に移行を強いた一方で、政府は放送事業者の中継局設置等の準備は2014年度末までかかるとしています。未だデジタル放送が見られずなんらかの対策が必要とされている世帯は、約16万世帯(2012年3月現在、総務省発表)。暫定的に衛星放送を利用している世帯も10万をこえて残っているといわれています。この暫定衛星放送では首都圏にあるキー局の放送をみることとなり、地域の状況、情報が入らない状況です。関東広域をカバーしている東京タワーが東京スカイツリーへ移転する予定ですが、テレビが見られない世帯がうまれることが明らかになり、問題となっています。放送事業者の準備が整っていないのに、政府が2011年移行に固執したツケを国民におわせるものです。「テレビ難民」を生まないように、視聴者への支援を政府と放送事業者にもとめます。

 また、デジタル移行に伴い、やむをえずケーブルテレビ等に加入しての受信を強いられた世帯への経済的負担軽減策を図るようにNHKなどにもとめます。

放送内容への介入をすすめた放送行政の根本的改革を

 日本共産党は、放送番組を編集・作成する事業者の認定制度など導入した放送法等の改悪では、政府の権限が強くなる、放送内容への介入の懸念があるなどの理由から反対しました。言論・表現の自由にかかわる放送行政の規制は、政府から独立した規制機関が行うのが世界の常識です。総務大臣の監督ではなく、新たに「放送委員会(仮称)」(独立行政委員会)を設置し、放送行政を規律するように根本的改革をもとめます。

 また、NHKの経営委員長が東京電力の社外取締役に内定し、政府はこの兼務を法律上は可能という見解をしめしました。経営委員会はNHKの経営方針、番組編集の方針など重要事項の決定に携わります。そのため放送法では、任命にあたっては「公共の福祉に関して公平な判断」ができることがもとめられることなどが規定されています。これらを担保できるように見直しをもとめていきます。

通信の公共性、安全性をまもり、情報格差の是正をもとめます

 スマートフォンの急速な普及など、通信データの増大に伴う重大事故もたびたび発生しています。また、東日本大震災などの大規模災害を経てあらためて通信の確保のあり方が議論となっています。減少している公衆電話を公共施設等で確保していくことも必要です。

 日本共産党は通信の公共性、安全性をまもるようにもとめていきます。

 現在、法律によってユニバーサル・サービスとして国民にあまねく提供することが保障されているのは固定電話や公衆電話などのみですが、携帯電話やブロードバンド通信などへの拡充や障害者の通信手段確保のための配慮をもとめます。

 また、加入電話や公衆電話でサービスを提供しているNTTの赤字分を補てんするために電話番号当たり3円(2012年7月以降、1~6月時点は5円)のユニバーサル・サービス料が利用者から徴収されていますが、これを事業者が負担する制度に変更します。

 高齢者や障害者にも使いやすい情報通信端末の開発を支援するなど、情報格差の解消をすすめます。


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