2003年5月2日(金)「しんぶん赤旗」
労働者・国民に耐え難い「痛み」を押しつけ、アメリカの先制攻撃に参戦する有事法案や労働法制改悪をねらう小泉政治に怒りがひろがるなか、第七十四回メーデーが一日、開かれました。「アメリカの戦争に協力しない」「憲法違反の有事法制つくるな」の横断幕や「労働者の使い捨ては許さんぞ」のゼッケン。全国三百七十六会場でくらしと平和を守る旗を高く掲げ、「国民総決起で小泉内閣の悪政をはねかえそう」と力強い唱和を響かせました。澄みわたった青空に新緑が映える東京・江東区の亀戸中央公園。全労連などでつくる実行委員会が主催する中央メーデーには約六万人が参加しました。
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「常時戦争家(ジョージ・ウォーカー)ブッシュ」とブッシュ米大統領の名前を皮肉る横断幕を掲げたJMIU大森精工機分会の森川聡さん(47)は「何の罪もない人々を犠牲にするイラク攻撃の蛮行を平気で支持する小泉政権は絶対許せない」とのべ、「平和も暮らしも守るため、労働者ががんばります」。
メーデーには初参加という東京・葛飾区の松本紗恵さん(23)=保育士=は「いろんな思いを持って、こんなに多くの人が集まってくるんですね」と声を弾ませます。
実行委員会を代表して熊谷金道代表委員(全労連議長)が主催者あいさつ(別項)し、日本共産党の志位和夫委員長、江尻美穂子・津田塾大学名誉教授が連帯あいさつしました。志位氏が「有事法案を廃案に追い込むたたかいを急速に強めよう」「くらしを守る国民的運動を広げよう」とよびかけ、会場から「そうだ」「やるぞ」の声が飛びました。
各団体代表が決意表明し、三つのコースで都内をデモ行進しました。
「労働法制改悪反対」の文字を張りつけたビニール傘、発泡酒のジョッキを手に「庶民には増税?」と憤る人形のはりぼて…。都教組浮間小分会は、紙製のこいのぼりに「教育基本法改悪反対」と職場で集めた要求を張りつけました。東京土建中野支部の組合員は「おとなしい羊たちも、もう黙っていられない」と羊の張りぼてをつくり、帽子にも羊の絵を飾って、元気よく行進しました。