2011年6月6日(月)「しんぶん赤旗」

被災者支援・原発収束 政治の中身で論戦を

NHK討論 市田書記局長、党略対応を批判


 日本共産党の市田忠義書記局長は5日、NHKの討論番組に出席し、各党の幹事長らと内閣不信任決議をめぐる一連の動きや今後の国会運営について討論しました。被災者支援・原発問題について「政治の中身をめぐるまともな論争をするのが国会の役割だ」と主張し、自民・公明両党とそれに同調した民主党内の一部や、その後の首相“退陣”表明をめぐる党略的な動きを批判しました。(詳報)


 討論では自公両党が、「新しい体制をつくるために菅総理には早く辞めてもらいたい」(石原伸晃・自民党幹事長)、「菅首相の下ではダメ。早く辞めることが政治空白を生まない道」(井上義久・公明党幹事長)などと発言。それに対し民主党の岡田克也幹事長は「いつ辞めるかをうんぬんするのは国益を損なう」などと述べました。

 市田氏は、原発を推進し安全対策を怠ってきた反省もなく、確固たる展望もないまま不信任案を出した自公両党と、それに一部が同調し内紛を繰り広げる民主党を、ともに国民と被災者そっちのけの「党略的で無責任」な姿勢だと指摘。不信任案否決の翌日の参院予算委員会でも日本共産党以外は、「(菅首相は)やめろ、やめないの議論ばかりだった」と批判し、「わが党は、震災問題、原発問題で被災者の要求実現のために菅内閣に論戦を挑んだ。政治の中身でまともな論争をやることが国会のあるべき姿だ」と主張しました。

 菅首相が「通年国会」ともいいだしている国会の会期延長をめぐっても市田氏は、「何のための会期延長かが問われる。22日の会期末までに被災者の生活再建、原発の賠償など、やるべきことはいくらでもある。2次補正も急ぐ必要がある。そのために会期延長が必要なのかどうかだ」と指摘。党略的対応ではなく被災者のための国会論戦を求めました。

 他党は、「党利党略だ。政権延命を考えている」(園田博之・たちあがれ日本幹事長)、「ある意図がある」(石原氏)、「もともと野党が、延長して2次補正をつくれといっていたことだ」(岡田氏)などと、政局的な思惑からのやりとりに終始しました。





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp