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2009年7月13日(月)「しんぶん赤旗」

都議選 共産党8議席

江東で議席奪還

自民大幅減 民主第1党に


 総選挙に先立って行われ各党が総力を挙げた東京都議会議員選挙(42選挙区で定数127、立候補221人)は12日、投票日を迎え、即日開票されました。39選挙区に40候補を立てた日本共産党は8人が当選しました(前回13)。自民党は議席を大幅に減らし、議席を伸ばした民主党が都議会第1党になりました。投票率は前回を10・50ポイント上回る54・49%でした。


 定数4に8人が立候補し激戦となった江東区で、「安心の医療、子育てを支える都政を」と訴えた、あぜ上三和子候補が初当選、前回失った党議席を回復しました。

 定数6の足立区では、大島よしえ候補が初当選し、渡辺康信都議の議席を引き継ぎました。

 現職区では、多数立候補の乱戦となった杉並区(定数6)で都議団幹事長の吉田信夫候補が議席を獲得しました。

 世田谷区(定数8)では、たぞえ民夫候補が自民候補との最後までの競り合いに打ちかち、4期目の当選を勝ちとりました。

 新宿区(定数4)では5期目を目指した大山とも子候補が議席を得ました。板橋区(定数5)では、ふるだて和憲候補が当選を決めました。

 八王子市(定数5)では、「八王子小児病院を守れ」と訴えてきた清水ひで子候補が当選を決めました。

 定数8の大田区では、かち佳代子候補が議席を守りぬきました。

 1人はみだしの反共シフトが敷かれた定数2の文京区の小竹ひろ子、日野市の村松みえ子両候補が大善戦しましたが、及びませんでした。

 現職の植木こうじ(中野区)、そねはじめ(北区)、松村友昭(練馬区)、河野ゆりえ(江戸川区)の各候補も惜敗しました。

 都議選は、福祉切り捨て、都立病院つぶしをすすめる一方、オリンピックを看板にした大型開発、大型道路建設を優先してきた石原都政に対する都民の批判が高まるなかで行われました。この石原都政を支えてきた自民党、公明党、民主党の「オール与党」か、それと対決し、75歳以上の医療費無料化、都立小児病院存続、30人学級など都民の願い実現に力を尽くし、実現まであと一歩まで追い詰めてきた日本共産党を伸ばすのか、が問われました。

 自民党は、自民党政治への国民の怒りを前に危機感を燃やし、麻生太郎首相を各選挙区に直接応援に投入する異例の体制で臨みました。公明党は、お年寄りの福祉を次々と切り捨ててきた石原都政を「全国一の福祉」と逆さまに描く宣伝をしました。民主党は、知事提出の議案の99・3%に賛成してきた与党である実態を隠し、「東京から政権交代」などと野党ポーズをとる選挙戦に終始しました。

表

あぜ上さん、公約実現へ決意

江東

 午後11時「あぜ上三和子候補3位当選」の報が入ると、支持者が詰め掛けていた江東区千石の選挙事務所は歓声につつまれました。前回2005年に涙をのんだ議席の回復です。

 支持者らの握手攻めにあったあぜ上さんは「この結果は暮らしをないがしろにしてきた石原都政とオール与党に対する審判です。75歳以上の方の医療費無料化、墨東病院の都立としての存続、認可保育所の増設という三つの公約実現に頑張ります」と決意を語りました。

 地元で支援活動の先頭に立ってきた鈴木八千代さん(67)は「あぜ上さんは人柄も誠実で、多くの人に信頼されている人です。当選して本当にうれしい」と喜びいっぱい。「75歳以上の医療費無料化という政策にはとくに大きな反響がありました。ぜひ、実現させてほしい」と話します。

 22年間、江東区議を務め、子どもの医療費無料化などの実績をもつあぜ上さん。選挙中の街頭演説では「長生きを喜べる都政を」と訴え、当初ビラの受け取りを拒んでいた60歳代の男性が涙する場面もありました。

(日本共産党当選者の横顔)


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