2002年12月14日(土)「しんぶん赤旗」
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「戦争はイヤだ、これが市民の声だ」と十三日夜、イラク攻撃反対の「12・13集会」が東京・渋谷公会堂で開かれ、二千人が参加しました。集会後、師走の渋谷の街をデモ行進し、「アメリカは国連決議を守り、平和解決を」とアピールしました。
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集会は小田実(作家)、鶴見俊輔(哲学者)、大津健一(日本キリスト教協議会総幹事)、澤地久枝(作家)の各氏ら、多彩な著名人が呼びかけたもの。ジャーナリストの矢崎泰久氏が司会をし、小田氏が経過を報告。「今の状況はいくらなんでもひどすぎる」と立ち上がったことをのべ、「今夜のデモを皮切りにいろいろな行動を起こしてください」とよびかけました。
呼びかけ人・賛同者有志が発言しました。
「何としても戦争を止めたい」=作家・中山千夏氏
いま女性に参政権があるとして「力がなかったと逃げるわけにはいかない」=澤地氏。澤地氏は手作りゼッケンを掲げ、拍手をあびました。
マスコミ状況に触れて「本当のことを伝えるネットワークをつくろう」=大島孝一・キリスト者政治連盟委員長
「世界一の金持ちが、いくつも原爆を持って、貧しい国を脅かしている。こういう形はどうかしている」=鶴見氏
「地球を壊すことはやめにしたい」=作家・なだいなだ氏
「もう殺し合いはやめろと多くの人に語りかけよう」=山口幸夫・原子力資料情報室共同代表
「いまどういう形で平和をつくり出すことができるか、一人ひとりに問われている」=大津氏
「かつて中国を侵略した痛みを忘れずにアメリカにイラクを攻撃するなといいたい」=評論家・佐高信氏
日本共産党の志位和夫委員長、社民党の土井たか子党首が参加しました。
志位委員長は、平和解決を求めるアラブ諸国の声を紹介し、アメリカの一方的なイラク攻撃がいかに無法かを告発。国連安保理の一四四一決議では平和解決を求める世界の理性の声が示されたとして、「国連の枠内で平和的解決をはかるという声をみんなであげよう」とよびかけました。
中東諸国が日本に求めているのは憲法九条にもとづく努力だとのべ、イージス艦派遣決定は「イラク攻撃への後押しを、始まる前から日本の政府がおこなうもの。こんなことは日本がやるべきことでは絶対にない。アメリカの無法な戦争に日本政府は協力するなと迫ろう」との訴えに、「よーし」のかけ声と拍手がひびきました。
土井氏は「戦争は許さない政治にしたい」とのべ、イージス艦派遣を批判しました。
集会では新日本婦人の会と消費者連盟の代表がアピール。新婦人の高橋和枝副会長は、国連安保理各国へ送った手紙を紹介し、国際的共同を広げる決意をのべました。