
2006年11月17日(金)「しんぶん赤旗」
「6カ国」早期再開支持
APEC19カ国外相が一致
【ハノイ=鈴木勝比古】ハノイで開催中のアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席している十九カ国外相の非公式朝食会が十六日朝行われ、北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の早期開催を支持することで一致しました。
日本外務省によると、各国の外相は、(1)朝鮮半島の非核化、安定、核問題の平和解決の重要性(2)北朝鮮の核実験で以前と異なる重大な状況が生まれており、今後の核実験は容認できない(3)六カ国協議の早期再開を歓迎し、協議の実質的な成果を希望(4)国連安保理の制裁決議の実行が重要(5)北朝鮮の住民の飢餓と人道状況に留意する―などの意見を表明しました。
日本などが制裁と対話のアプローチを強調したのにたいし、中国は対話と交渉を通じた昨年九月の共同声明が打ち出したメカニズムを実効的なものにしていくことを強調したといいます。
北朝鮮の核問題以外ではイランの核開発問題で欧州連合(EU)三カ国(英、仏、独)と米国、ロシア、中国の六カ国の枠組みで問題を解決することが強調されました。また、イラク問題では情勢が非常に困難な状況にあることと、復興と国内の和解に向けての国際社会の取り組みが重要であることが指摘されました。このほかミャンマーの民主化に向けた効果的な働きかけ、スーダンの難民問題解決のために国連派遣団を早く機能させる必要が指摘されました。