
2006年11月1日(水)「しんぶん赤旗」
6カ国協議再開で合意
中・米・北朝鮮代表が会談
米代表 「北」は条件つけていない
【北京=菊池敏也】中国外務省は三十一日、声明を発表し、北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議が近く再開されると述べました。声明によると、中国の提案に基づき、六カ国協議参加国のうち、中国、北朝鮮、米国の首席代表が北京で非公式会談を開き、「率直で突っ込んだ意見交換」を行い、都合のよい近い時期に六カ国協議を再開することで合意しました。
この非公式会談に参加した米国のヒル首席代表は同日夜北京で記者会見し、早ければ十一月中にも六カ国協議が再開される見通しだと述べました。同氏は米朝二国間でも会談を行ったことを明らかにし、北朝鮮が昨年九月の六カ国共同声明を履行する立場を確認、協議復帰に条件は付けていないと述べました。また、米国の金融制裁に対する北朝鮮の懸念には作業グループの設置などで対処すると述べました。
一方、ワシントンからの報道によれば、米政府高官は北朝鮮に対する国連の制裁は継続されると語りました。
六カ国協議は昨年九月、朝鮮半島の非核化の道筋を示した共同声明で合意し、十一月に第五回協議を開いた後、中断していました。北朝鮮は米国の政策を口実に今年十月九日、合意を一方的に破って核実験を強行。これに対して、国連安保理は十四日、北朝鮮に対し、核計画の放棄と六カ国協議への復帰を求める制裁決議を全会一致で採択していました。
これに基づき中国の唐家セン国務委員が訪朝し、金正日総書記と会談するなど、平和解決の努力が続けられていました。