
2006年10月23日(月)「しんぶん赤旗」
対「北」決議 東南アジア諸国が歓迎
平和解決へ独自外交も
【ハノイ=鈴木勝比古】東南アジア諸国は北朝鮮の核実験問題に関する国連安保理決議を歓迎し、六カ国協議を通じての平和解決に向けて独自の外交努力の用意を表明しています。
インドネシアのジャラル大統領報道官は十九日、「北朝鮮が二回目の核実験を行えば、地域の戦略的情勢を損ない、核拡散を誘発する」と述べ、「北朝鮮は朝鮮半島非核化の約束を守るべきだ。六カ国協議が朝鮮半島の核問題を解決する最善の道だ」と強調しました。
同報道官は、同国が来年一月からの国連安保理理事国に選出されたことをふまえ、「インドネシアは北朝鮮との外交的交流を維持し、パサリブ新駐平壌大使らを通じて彼らと積極的な関係を築きたい」と述べました。
また、ユドヨノ大統領の北朝鮮訪問をこれまで三回にわたって延期したのは、北朝鮮に対する不同意の表明だったと表明、当面は同大統領の訪問がないことを示唆しました。シンガポール外務省報道官は十五日付の声明で「安保理の全会一致の決議を歓迎する。国連が北朝鮮の国際社会への挑戦に、具体的方法で不同意を表明したことは重要だ。北朝鮮が核兵器計画を放棄し、六カ国協議に復帰することを期待する。それが北朝鮮にとっても最大の利益となる」とコメントしました。
マレーシアのサイドハミド外相は十六日、「安保理決議が軍事紛争へと進まないよう保障し、北朝鮮に再考させ、交渉のテーブルに戻らせることが重要だ。制裁が北朝鮮の一般住民の生活や国際社会の人道援助に影響しないことを望む」と述べました。