
2006年7月13日(木)「しんぶん赤旗」
対北朝鮮
仏「まず議長声明」提案
安保理 制裁案は採決見送り
【ワシントン=山崎伸治】対北朝鮮制裁決議案を国連安全保障理事会に共同提案している日米英仏四カ国の国連大使は十一日午前、同決議案の採決について協議し、この日も採決を見送ることを確認しました。
協議後の記者会見で米国のボルトン大使は「平壌から確認できるようなニュースは届いていない」と述べ、平壌で行われている中国と北朝鮮との協議の結果を待つとの姿勢を示しました。
七月の安保理議長を務めるフランスのドラサブリエール大使は、「安保理が(ミサイル発射について)完全に一致している」ことを示すため、強い内容の議長声明をまず採択し、その後、制裁決議案について協議するとした「二段階アプローチ」の考え方を表明しました。
議長声明案は十日の非公式協議で中国が提示しています。ドラサブリエール氏は「それよりは強い内容にすべきだ」と述べました。ただ、現状では「平壌での協議を見守る」と強調しました。
英国のジョーンズ・パリー大使は「中国が実際に内容のあるものを持ち帰ることができれば、決議は必要なくなるだろう」と述べました。
英仏両国大使はまた、中国が現状のままでは決議案に拒否権を行使すると示唆したと述べました。