
2005年12月17日(土)「しんぶん赤旗」
6カ国協議声明を早期履行
閣僚級会談 韓国と北朝鮮が合意
【ソウル=面川誠】韓国と北朝鮮は十六日、韓国南部の済州島で十三日から開かれていた南北閣僚級会談で「朝鮮半島の非核化のために第四回六カ国協議の共同声明が早期に履行されるべきだとの見解で一致し、核問題が民族共同の安全と利益に見合い平和的に解決されるよう積極的に協力する」との共同文書に合意しました。閣僚級会談は同日、共同文書を発表し閉幕しました。共同文書はこのほか、「朝鮮半島の軍事的緊張緩和と平和を保証するために積極的かつ実践的に努力する」とし、「軍事当局者会談を来年早期に開くことにした」と明記しました。軍事当局者会談は六月の閣僚級会談で「将官級会談を(北朝鮮の)白頭山で開催する」ことで合意しましたが、開かれていません。
韓国側の金千植・統一省交流協力局長は閉幕後の記者会見で「北朝鮮も軍事当局者会談の必要性を理解している。南北間で合意した経済協力事業のうち、軍事的保証がないため推進されていないものがいくつかある」と述べました。
また、十三回目の離散家族再会を来年三月末に北朝鮮の金剛山で行うとし、それに先立ち二月末に映像を通じた再会を実施するとしています。
二月中に南北赤十字会談を開催し、人道問題の解決を目指すことでも合意しました。韓国側は朝鮮戦争時の韓国兵捕虜、北朝鮮に拉致された韓国人の問題解決を求めるとしています。
次回の閣僚級会談は三月二十八―三十一日、北朝鮮の平壌で開くことで合意しました。