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データで見る青年の就職・雇用(3)増える新卒フリーター高校や大学を卒業したらすぐに就職し、社会に巣立つ。「就職難」といわれて数年たったいま、この図式が成り立ちにくくなっています。 卒業後、進学も就職もしていない人や、パート・アルバイトなど正社員以外の雇用形態に就いた人が増えており、内閣府「国民生活白書」(二〇〇三年版)はこうした人を「新卒フリーター」と位置付けて分析しています。 白書の位置付けにもとづいて学校基本調査(文部科学省)と同速報から学歴別に「新卒フリーター」数を計算してみると、一九九〇年から二〇〇三年にかけて、高卒は九万人から十三万人に、大卒は三万人から十五万人に増加しています。 「新卒フリーター」と正規の仕事についた人(就職者)の合計に占める「新卒フリーター」の割合は、高卒が九〇年の13・1%から〇三年の38・7%に、大卒が7・4%から33・0%に上昇しています。(グラフ) 一方、九〇年から〇三年までの就職者は減っています。とくに高卒は六十一万人から二十一万人に激減。卒業者全体に占める就職者の割合(就職率)は34・4%から16・4%になりました。大卒は三十二万人から三十万人ですが、就職率は81・0%から55・0%に落ち込んでいます。 企業は新卒採用を大幅に抑制しています。高卒の場合、求人数は九二年の百六十七万人をピークに、〇三年には二十一万人に減少。大卒も九一年の八十四万人をピークに九六年には三十九万人にまで減少し、〇三年には五十六万人になっています。 「しんぶん赤旗」2003年8月26日 |
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