2014年 総選挙各分野政策
15、エネルギー
ただちに「原発ゼロ」に踏み切り、再生可能エネルギーの計画的な大量導入と省エネの徹底で、低エネルギー社会をめざします
2014年11月
エネルギーは食料とともに経済・社会の存立の基盤です。それにもかかわらず、日本のエネルギー自給率はわずか6%(2012年。エネルギー白書2014)にすぎません。
2011年3月11日の東日本大震災と、それによる福島第一原発での爆発、放射能の広い地域への飛散によって、「原発ゼロ」を望む国民の世論が高まりまし た。民主党前政権は、大飯原発を一度再稼働させた後、2030年代に原発稼働ゼロを目指すという方針を一応掲げました。それさえも安倍内閣はご破算にし て、今年4月、国の中長期のエネルギー政策の指針となる第4次エネルギー基本計画を閣議決定しました。原発ゼロを求める圧倒的な国民世論にそむき、計画で は、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ、永久化することを宣言しました。原発を安定性と効率性に優れ、運転コストも低い「低炭素の準国産エネル ギー」だとしています。原発輸出も進めるとしています。これは、福島の現状や広がり続ける放射能による被害に、国民の圧倒的多数が願っている日本のエネル ギー政策の抜本的な転換に、逆行する動きです。
石油価格は08年には、先物取引などによる異常な投機や中東情勢の緊張、発展を続ける途上 国のエネルギー需要の増加によって、原油などエネルギー価格が高騰し、日本の経済・社会に打撃を与えました。リーマン・ショック後、一時的に急落しました が、翌年からまた値上がりを始め、2010年から今年まで、石油は高値基調が続きました。そこへアベノミクスの円安政策が重なって、円建ての輸入価格での 高騰が加速され、国民生活や中小企業の営業を著しく圧迫しました。LNGは、シェールガスの開発で価格が低下していますが、新興国のエネルギー需要の増大 などで長期的には値上がりが予想され、環境への負荷も大きい化石燃料への依存を減らさなくてはなりません。日本近海に存在するメタンハイドレートは、いわ ば日本の資源の“貯金”として重要であり、利用にむけて開発・研究を進めます。
再生可能エネルギーを本格的に大量に導入するとともに、むだや不要不急のエネルギー需要を削り、エネルギー効率の引き上げや省エネの徹底で、地球の環境・資源の上で持続可能な低エネルギー社会を目指します。それによってエネルギーの自給率の引き上げを図ります。
1、すべての原発からただちに撤退する政治決断を――「即時原発ゼロ」を実現する
各分野政策(14)原発問題を参照ください。 (URL)http://www.jcp.or.jp/web_policy/2014/11/post-635.html
2、再生可能エネルギーの本格的な大量導入を図ります
エネルギー問題は、地球の温暖化対策とも密接な関係があります。政府は不当にも京都議定書から2012年、脱退してしまいましたが、もともと気候変動枠組 条約にもとづいて、先進国として温室効果ガスの排出を削減する義務があります。政府は原発の稼働率のアップと新増設を"頼み"としてきたために、再生可能 エネルギーに本格的に取り組んだEU諸国とくらべ、再生可能エネルギーの導入で大幅に後れを取りました。
日本の自然エネルギー利用の現状は、国際的にも大きく立ち遅れ、電力供給にしめる比率で日本は11%(ダム水力を除けば2%)で、スペインの30%やドイツの22%を大きく下回っています。
日本の地域それぞれの条件にあった再生可能エネルギー(自然エネルギー)の開発・利用を計画的に拡大することに、エネルギー政策の重点をおきます。太陽 光・熱、小水力、風力、地熱、波力や、あるいは畜産や林業など地域の産業とむすんだバイオマス・エネルギーなどは、まさに地域に固有のエネルギー源です。 この再生可能エネルギーの活用を地元の中小企業の仕事や雇用に結びつくように追求し、地域経済に取り入れることができれば、そこから得られる電気やガスを 販売することで地域に新たな収入が生まれます。事業の成果や副産物を地元に還元したり、雇用や技術、資金の流れを地元に生み出すことで、地域経済の活性化 に役立ちます。ドイツでは、原発で働く人は3万人ですが、再生可能エネルギーの分野では38万人が雇用されており、再生可能エネルギーには優れた雇用効果 があります。
再生可能エネルギーの割合を2030年までに30%とする導入目標を明確にする――EUが 2030年までに一次エネルギーの27%を再生可能エネルギーでまかなう目標を決定したのをはじめ、世界的に見ても、太陽光・熱、小水力、風力、バイオマ ス、地熱など再生可能エネルギーの普及が本格的な流れになっています。ところが日本の現状は、一次エネルギーのわずか2%(大規模水力発電分3%を除く) をまかなうだけにとどまっています。現在、検討中のエネルギー基本計画で再生可能エネルギーの大量導入を位置づけるとともに、2030年までにエネルギー (一次)の30%を再生可能エネルギーでまかなう「再生可能エネルギー開発・利用計画」を策定し、着実に実行していきます。
乱開発を規制するため、法的な位置づけを明らかにし、環境アセスメントを強化する――
再生可能エネルギーの導入・普及は、温暖化抑制のためにも喫緊の課題であり、一層の推進が求められています。しかし、持続可能な発展をめざすための一環で あるはずの再生可能エネルギーの取り組みも、環境規制の弱い日本では、事業化に当たってきちんとしたルールや規制を整備しないまま、利益追求を優先した乱 開発が起き、環境保全や住民の健康・安全にかかわる問題を引き起こしています。事業者と地域住民の間で軋轢や紛争が生じることは、再生可能エネルギーの導 入を、国民的な支持を得て進めていくのに、望ましい状況ではありません。
その解決のためには、事業の立案および計画の段階から情報を公開し、事業者、自治体、地域住民、自然保護関係者、専門家など広く利害関係者を交え、その 地域の環境維持と地域経済への貢献にふさわしいものとなるようにし、きちんとした法的な位置づけを明らかにし、環境基準を定めて、環境アセスメントの手続 きの中に組み込んでいくことが必要です。十分に調査・検討した環境基準の早急に設定し、環境アセスメントの強化を図ります。
電力会社の再生可能エネルギーの買い取り可能量について、情報公開をおこない、検証する―― 九州電力が今年9月に太陽光発電(家庭の屋根に設置する出力10kW未満の設備を除く)や水力・地熱・バイオマスなど再生可能エネルギーによる発電の新 規買い取りを拒否し、北海道電力、東北電力、四国電力、沖縄電力でも相次いで同様の事態が起きました。電力会社は、電力供給の不安定化を理由にしています が、受け入れが最大どれだけ可能なのか、情報を公開すべきです。WWFジャパンは、独自にシミュレーションした結果、九州電力は受け入れても不都合は生じ ないことを明らかにしました。WWFジャパンによれば、現在、政府の審議会(総合エネルギー調査会)の小委員会が行っている可能量の試算では、再生可能エ ネルギーの稼働率を高めに計算し、さらに、安倍政権がベース電源だとする原発については、既存の設備能力に福島事故前の30年の平均稼働率を掛けることに よって原発の発電量を算出するとしており、過去10年平均では68%だった稼働率を、30年平均とする(73%)と見込むとしており、その分、再生可能エ ネルギーの買い入れ契約の設備量が少なくなります。
発電量では東京電力の1.1倍ほどのスペインでは、2014年1~5月の発電量のう ち、再生可能エネルギーによるものが52.7%にたっしました。スペインでは、15分単位で更新される気象予報による発電予測、12秒単位で更新される風 力発電状況のデータ、水力発電やガス火力なども含めた全国レベルでの統一的な調整によって、大量の再生可能エネルギーの電力を取り込んでいます。
より精密なシミュレーションをおこなうとともに、沖縄以外の9電力の電力運用について、電力の大量消費地である大都市部を含めた広域レベルで、揚水ダムの利用も含め、統一的な調整・運用をするシステムを構築すべきです。
リードタイムの長さを考慮して再生可能エネルギーや高効率の電源の導入を急ぐ―― 住宅に設置する太陽光発電であれば、思い立ってから2~3か月で発電が可能になります。小水力発電なら2年ぐらいで、稼働します。リードタイムの短さを 踏まえて、住宅や、まとまった広さの屋根をもつ公共施設などに太陽光発電設備の導入を、大急ぎで進めます。大型の発電施設は、計画から環境影響調査、建設 に時間が5~10年とかかります。その時間を考慮して、早期に検討に着手する必要があります。
再生可能エネルギーの豊富な地域に送電網を整備する―― 自然エネルギーによる発電が期待できるのにもかかわらず、人口が少なかったために送電網がない地域もあります。国がイニシアチブを発揮してこうした地域 に、送電線の建設を進めます。そのさい、現状の9電力(沖縄電力を除く)の地域割を越えて、より広域的な送配電網とそのシステムの整備を進めます。
再生可能エネルギー電力の固定価格買取制度の改善のため、国民的議論を深め、消費者の負担を抑制する―― 再生可能エネルギー発電の普及には、長期的な採算の見通しが重要であるため、電力の固定価格買い取り制度が導入され、2012年7月から開始されたこと は、普及の第一歩でした。2年が経過し、電力多消費業種として賦課金を減免される対象範囲や、買い取り対象の規模や買い取りの枠だけ確保して実際の発電を 先延ばししている事業者の扱い、買取価格の水準の見直しなど、国民への情報提供と論議をつくすべきです。とくに、買い取りの財源は、いわゆる「総括原価」 にもとづく電気料金には含まれず、賦課金として電気料金に上乗せされて、全額、電力使用者の負担とされています。すでに電気料金には電源開発促進税という 電源を生み出すための税金が含まれており、年間3600億円も、電力使用者は負担しています。いまはこの財源が主に、原発のために使われています。日本共 産党は国会でも提案したように、この財源を買い取り費用に充てることで、ユーザーの負担を抑えるように使います。
また、再生可能エネルギーの普及をさらに促進するために、家庭用の太陽光発電に対する国の補助を抜本的に引き上げ、公的助成を高めます。国、自治体の施設や、一定規模以上の建物については、再生可能エネルギーの利用、熱効率の改善を義務づけます。
バイオ燃料の開発は、食料生産と競合せず、環境保全を重視したものに―― 日本共産党は、バイオ燃料の開発・導入を自然エネルギーの重要な柱であると考えています。その具体化にあたっては、食料需要と競合しない植物資源などに限 定する、国内産・地域産の資源を優先的に活用する(「地産地消」)、生産・加工・流通・消費のすべての段階で環境を悪化させない持続可能な方法を採用する など、新たな環境破壊をひきおこさないためのガイドラインを設けます。車両の燃料や、熱源としてバイオ燃料の普及を促進します。
3、省エネを徹底し、エネルギー消費量を大幅に削減する
自然エネルギーの爆発的導入とともに、低エネルギー社会を実現するのに、重要な柱となるのがエネルギー効率の引き上げ、省エネの徹底です。
たとえば、年間の電力量は約1兆kW時ですが、全国約9000の大規模工場と業務部門施設で約4分の1を、その他の全国約74万の工場とオフィスビルなど の業務部門施設で4割の電力を使っています。ピーク時の電力(東京電力)も、電力消費量の4分の3が業務と産業が占めています。この部分で、エネルギー利 用の効率化を図ることによって、電力需要や化石燃料の需要を減らすことができます。
ガス火力の割高な燃料価格を是正する―― 日本の火力発電のコストは高すぎます。天然ガスを高い価格で買い続けているからです。日本の電力会社は、天然ガス価格を日本向け原油平均価格にリンクする 方式で契約しているため、国際的には天然ガス価格が、シェールガスの開発で低下する傾向にあるにもかかわらず、原油価格高騰のために、日本は不当に高い価 格で天然ガスを買い取っているのです。
アメリカでのシェールガスの開発・輸出の動きは、LNGの国際価格を引き下げる効果を持っています。国内の大口ガス需要者や他のLNG輸入国との協調を強化して、LNGの値下がりを買い入れ価格に反映させるよう、政府の取り組みを強めます。
火力発電における発電効率を引き上げる――LNG 火力発電の旧型設備ではエネルギー利用率は約40%です。残りの6割のエネルギーが廃熱として、捨てられています。しかしコンバインド発電にした最新鋭の 設備なら60%にエネルギー利用率は高まっています。同じ電力を発電するのに、最新型なら旧型よりLNGの消費量が3分の1も節約できるのです。さらに 65%をめざす開発も進んでおり、いっそう効率のよい火力発電の促進で、燃料消費と二酸化炭素排出の削減をめざします。
さらに発電所の廃 熱を工場やオフィス、家庭へ送り、廃熱の3分の2(投入エネルギーの40%に相当)を有効利用すれば、エネルギー利用率は80%になります。現にスウェー デンでは発電と熱利用でエネルギー利用率が80%を超え、デンマークで65%、ドイツでも50%に達しています。ただし、廃熱を利用するには、これまでの ような巨大な火力発電所ではなく、熱の利用者が近辺にいても大丈夫なような分散型の配置になります。
同じ燃焼カロリーをえるのに、LNG が排出するCO2の量は、石油より30%減、石炭より45%減となります。同じ電力をえるのに最新型のLNG火力なら、旧式の石炭火力に比べて、排出する CO2を6割も削減できるのです。火力発電における燃料を、石炭・石油からLNGへ切り替えていきます。
LNG発電は電力の消費量が一日のうちでピークに達した場合に、供給を機敏におぎなうのに、当面、重要な役割を果たすと考えられており、旧型の設備を置き換えていくことが求められています。
工場やビルの設備・機器を、最新の省エネ設備・機器に更新するよう促進する―― 工場のボイラーや業務ビルの集中型空調施設などに取り組めば、15~20%のエネルギー削減の実績が上がっています。大手企業や大型の工場・ビル、大型公 共施設について、省エネと温暖化ガスの排出削減の目標を明らかにさせ、中小企業への支援や、排出量取引なども活用して、最新の省エネ設備・機器への更新を 促します。
トップランナー方式による省エネ製品の普及、住宅など建物の断熱効果を高める――トップランナー方式の省エネ基準を高めることにより、省エネ商品の開発と普及と促進します。住宅など建物の断熱効果を高めることによって、冷暖房のエネルギーの大きな削減を図ります。
コジェネレーションやヒートポンプの導入で、廃熱利用を進める―― 廃熱を熱供給に利用すること(コジェネレーション=電気・熱併給システム)で、エネルギーの利用率を40%程度から70%台まで引き上げることができま す。小規模・分散型利用を促進する制度を整備し、コジェネレーションやヒートポンプの導入を積極的に支援します。そのさい、低周波など周辺環境への影響に 注意を払うのは当然です。
4、国民の立場から電力の独占体制にメスを入れ、電力システムを抜本的に見直します
三年前の東日本大震災と福島第一原発事故の教訓を踏まえ、戦後の電力システムの「改革」が進んでいます。その第二段階として、電気事業法の「改正」が今年 6月、国会で成立しました。この「改正」の目玉とされたのは、小売参入全面自由化とエネルギー産業の再編問題です。現行の発送配電一貫体制の大手電力会社 を、発電・送電・小売の三つの類型に分けることは当然です。しかし、原子力、火力など巨大な独占的発電事業者が届け出制にされることに伴い、原発の使用済 み核燃料の処理や廃炉にための付加金などの料金コストが一層見えなくなり、さらに公聴会の廃止により、消費者、国民にとって託送料金など原価情報のブラッ クボックス化が進むことは、重大な問題です。
この「改正」によって、従来の電力大企業による卓越した支配を打ち破れる保障はありません。 既存電力大手と新規参入に参入する鉄鋼、ガス、石油、総合商社や外資企業などの巨大企業との間の再編が、中小企業、市民、地域経済とはかけ離れたところで 進み、単に利権の場が拡大されるだけならば、電力市場の「規制なき独占」となりかねません。
また、今回の「改正」では、再生可能エネル ギーの大規模な普及にとって障害となっている原発を優先的に給電する仕組みを、温存されています。新エネルギー基本計画は、原発を「重要なベースロード電 源」と位置づけました。また東京電力の新・総合特別事業計画は、今年7月以降、柏崎刈羽原発を順次再稼働させるとともに、2016年度に東電をホールディ ングカンパニー制に移行し、持ち株会社グループの分社子会社としての成長計画を大前提としています。政府は、この東電の事業計画を電力システム改革の「先 取り」と位置づけていることからも、原発再稼働・推進の体制は維持されています。
こうした東電の〃生き残り策〃を支えるものとして看過で きないのが、新たな一般担保条項の件です。実質上、債務超過の東電は、本来、破綻処理し、株主や貸し手の責任を問い、一時的に国有化するのが筋道です。と ころが、法案は、メガバンクの身勝手な要求に応じて一般担保つき電力債の発行を新たに持ち株会社や子会社にも認めて、新総特の実行を後押しするもので、い わば「東電条項」ともいうべきものです。原発など大規模集中電源の建設のために、巨額の設備資金調達をやりやすくするための「特権」でした。福島原発事故 の後は、事故の後始末のための国民への負担押し付け(公的資金投入や電気料金の値上げ)をしり目に、東電へ融資してきた大手銀行の貸し手責任を棚上げにし て、債権を保障する役割を果たし、またそのために意図的に利用されています。福島原発事故に公正に対処するのに、一般担保付き電力債は、今や足かせとなっ ています。大手電力会社以外の発電事業者にとっては、不公平な「特権」で電力会社が優遇されていることにもなります。一般担保つき電力債は、きっぱり廃止 すべきです。
今求められているのは、消費者・需要家の選択肢の拡大と、系統運用など情報の全面的開示を両立させることのできる電力システ ムの制度設計です。そして、国民に開かれた公正な市場と競争条件の整備を進め、さらに新しい独立した強力な民主的規制機関の創設することによる国民的な監 視の強化です。それによって、電力大企業への民主的な規制と再生エネルギーの本格的な推進、それによる地域へのメリットの還元するシステムへの転換をめざ します。
5、エネルギー高騰を許さないため、投機規制に取り組みます
08年の原油高騰では、中小企業、農林漁業、運輸業などが、燃料の値上がりで深刻な打撃を受けました。リーマン・ショック後も、再び原油は高値を付けてお り、経営を圧迫しています。シェールガスの開発で、LNGの価格は低下していますが、投機がからんでくれば、先行きは不透明です。
投機マ ネーに関しては、国連や各国政府が今検討している投機マネー規制を強化することが重要です。「投機マネーの暴走を抑える」という強い政治的意思を打ち出し て、国際社会とも協力しながら、―――(1)原油や穀物など人類の生存の土台となる商品に対する投機の規制を具体化する、(2)ヘッジファンドに対して、 直接の情報開示を求めるなど抜本的な規制強化にふみだす、(3)国際連帯税など、投機マネーの暴走を抑えるための適正な課税を本格的に検討する―――こう した規制策を早急に具体化すべきです。
2012年10月から、「地球温暖化対策の課税」として、石油石炭税の上乗せ措置が実施され、 2014年4月にも拡充されましたが、不十分なものにとどまっており、さらに拡充をはかります。同時に、原油の国際価格急騰などの際には、課税がなくとも エネルギー消費抑制効果が十分にあることを考慮し、税率を柔軟に変動できる制度を検討します。