日本共産党創立95周年によせて
各界メッセージ
日本共産党は7月15日、党創立95周年(1922~2017年)を迎えました。各界から寄せられたメッセージを紹介します。
あさのあつこさん/ 池内了さん/ 枝元なほみさん/ 海老名香葉子さん/ 鹿野文永さん/ 小松泰信さん/ 佐藤康光さん/ 澤地久枝さん/ 高田健さん/ 高山佳奈子さん/ 中沢けいさん/ 浜矩子さん/ 和田征子さん
権力に一番厳しく対峙
あさのあつこさん 作家
創立95周年、おめでとうございます。
私は共産党のことを、すごくよく知っているわけではないのですが、いまの政治状況のなかで、共産党に頑張ってほしい気持ちが強いです。一番、権力に厳しく対峙し、チェック機能を持っていると思うからです。
人が人らしく生きられる国をつくろうと、歴史のなかで存在してきたことが、とても素晴らしい。これから未来に、その意味がさらに大きくなってくると思っています。
安倍「1強」政治をなんとかしてほしい、もう本当に変わってほしいというのが、都民だけでなく、国民大多数の願いです。
東京都議選では、共産党はその願いの受け皿になっていたと思います。もっともっと、議席を伸ばしてほしかったですね。
共産党が伸びないと、日本は変わらないのではないかと思うんですよ。いまのひどい状況を、私たちの側に立ってものを言ってくれるのではないかと期待しています。(2017年7月14日)
軍学共同反対でともに
池内了さん 名古屋大学名誉教授(宇宙物理学)
日本共産党創立95周年おめでとうございます。
今、いずれの世論調査を見ても安倍内閣の支持率が激減し、「安倍内閣を許さない!」の声が大きく広がりつつあります。今こそ軍拡路線を突っ走る安倍体制を打破するチャンスであり、この機を捉えて日本の政治の動きを民主的路線へと転換させねばなりません。日本共産党が倒閣運動の中心になっていっそう活躍されることを期待しています。
軍学共同の進展に対して、日本学術会議から大学の軍事化を懸念する声明が出されました。これに応じて多くの大学が防衛省の委託研究制度に応募しないとの態度表明をしており、私たちの運動が一定の支持を得ている手ごたえを感じています。
しかし、大口の資金提供に釣られて研究開発法人が応募していることが伝えられており、その結果次第では来年の応募に影響してくると考えられます。その意味で軍学共同反対の運動を今後も息長く続けていく覚悟です。日本共産党の支援をお願いします。(2017年7月14日)
筋を通す党、心強く思う
枝元なほみさん 料理研究家
日本共産党ががんばってくれていることをとても心強く思っています。戦争法や共謀罪を強行し、憲法のあり方を覆すような改憲をめざす安倍政権に怒っています。何回政権が倒れてもおかしくないのに居座っているなんて、おかしすぎる。
私自身、仕事をしながら親の介護をして、これからどうしたらいいか、何度も途方にくれました。待ったなしの貧困をさらに広げ、未来に責任をもたない安倍政治はおかしい。おかしいことをおかしいときちんといっていく政治家を応援したい。だから日本共産党を心強く思っています。
核兵器禁止条約を採択した国連会議に志位和夫委員長が参加したことを、ツイッターで見ました。唯一の戦争被爆国の日本政府が参加しない中で、本当にありがたかったです。
みんなが食べられ、生きていく、ということにその時々で筋を通す日本共産党に期待します。自分の足元から一人一人が考えて、平和な未来への道筋をつくっていきたいです。(2017年7月15日)
庶民の味方がんばって
海老名香葉子さん エッセイスト
95周年おめでとうございます。大正時代からの歩み、驚きです。なんといっても庶民の味方の党でしょう。戦前は「アカ」といわれる苦難の歩みでしたが、戦後はがらっと変わり、いまは「共産党」って普通に口にできる時代となりました。都議選でも議席を増やしましたね。次は票をさらに上積みするのではないですか。もっともっと国民のイメージも変わっていくんじゃないかと思っています。
主張もぶれてません。みなさん、それを頼りにしています。これからも分け隔てなく情をもって国民に接していただき、分かりやすい言葉で政治を語っていただきたい。
いまも世界で戦争が絶えません。空爆の被害で泣いている子どもの姿をテレビなんかで見ると胸が締め付けられ、いたたまれません。戦争だけは絶対にだめです。どこの国とも信頼しあって心が通いあえる国に日本はなってほしいと切に願っています。世界の平和のために頑張ってください。(2017年7月14日)
共産抜き共闘あり得ぬ
鹿野文永さん 元全国町村会副会長 9条を守る首長の会副会長
日本共産党の95年にわたる血みどろのたたかいがあってこそ、今日の日本の平和が維持され、これを世界に発信し、アベ政治をここまで追い込んでいると思います。
都議選における共産党の勝利によって、アベ政治にかわる受け皿がこの共産党であることを、日本国民に周知した功績は偉大です。
共産党抜きに野党と市民の共闘はあり得ません。日本国民は市民革命と選挙を重ね、次第次第に野党と市民の共闘に自信と勇気を抱いてきています。
今、宮城県では、仙台市長選挙がたけなわです。
昨年夏の参議院議員選挙の勝利に続き、今年の夏も市民の会が野党との共闘を実現し、この市長選挙をたたかっています。この共闘候補の勝利こそ、東京都議選挙の直後の選挙として、明日の日本の針路を決めると私は確信しています。
反共は戦争への始まりです。仙台市に、ひいては宮城県そして日本全国に反共を持ち込ませてはいけません。(2017年7月14日)
共闘まとめ健全与党に
小松泰信さん 岡山大学大学院教授
「〝隠れ共産党〟宣言」(JAcom 昨年12月28日)を書いて以降、日本共産党の政治姿勢に直接触れる機会が増え、宣言に誤りなしとの感を深めています。
安倍政権の国政私物化や加速する改憲策動等々には空恐ろしさを覚えるばかりです。「共謀罪」成立時の暴挙は、恐怖政治のプロローグと言えるでしょう
現状では、この国を平和なままで次代に渡したいという願いはかなわないようです。だからこそ、野党と心ある市民はともに立ち上がり、現政権を打倒しなければなりません。
そのたたかいで重要な役割を担えるのは日本共産党だけです。95年間、反戦平和と国民主権を貫いてきた歴史とともに、人々の生活に密着したこまめな日常活動がその証しです。
今回の都議選の結果に満足すべきではありません。日本共産党は野党第1党になるべき存在です。
国政においては、野党共闘をまとめ上げ、健全野党から健全与党となるべき存在です。
それを達成してこそ、党創立100周年を晴れて迎えることができるのです。(2017年7月14日)
若手棋士の応援今後も
佐藤康光九段 日本将棋連盟会長
創立95周年おめでとうございます。
「しんぶん赤旗」様には約50年の長きにわたり新人王戦を主催していただき、感謝申し上げます。
新人王戦は、過去の優勝者から竜王や名人をはじめとしたタイトルホルダーが数多く輩出されていることから、若手棋士の登竜門であると言われ、大変注目されている棋戦です。
最近では、中学生棋士の藤井聡太四段が新人王戦のベスト8に一番乗りし、新人王戦史上最年少優勝へ一歩駒を進めたことでも注目を集めています。
また、新人王戦で初めて自分の棋譜が新聞紙上に掲載となる者も多く、若手棋士にとっては力の入る棋戦でもあり、励みにもなっております。
今後も若手らしくみずみずしい棋譜を残せる棋戦である新人王戦を「しんぶん赤旗」様とともに盛り上げ、若手棋士の活躍を見守ってまいりたいと思います。 (2017年7月14日)
改憲「ノー」をいう核芯
澤地久枝さん 作家
日本共産党創立95周年おめでとうございます。治安維持法下で殺された小林多喜二、西田信春はじめ、無名の数多い人たちを思います。かつてその勇敢な犠牲によって守られてきた党は、ようやくみんなの党になろうとしています。
わたしの86年の人生で、現在ほど政治が人びとの願いをふみにじり、世界の人びとの連帯を無視する事態はかつてありませんでした。最悪のひどい政治です。
野党は選挙において統一候補をたてて、自民・公明に議席の三分の二を占めさせる事態を打ち破る必要があります。「焦眉の急」とは現在の事態です。党は野党としてその方向を明確に示しています。共産党とは絶対に組まないと言う野党政治家たちは、いまの緊急事態をわかっていません。憲法、とくに九条を守ることです。72年間戦死ゼロできた歴史が変えられようとしています。日本共産党はこの事態に「ノー」をいう核芯です。 (2017年7月15日)
野党共闘へ決断に感激
高田健さん 「総がかり行動実行委員会」共同代表
日本の近現代史のなかで厳しい時代をくぐり抜けて頑張ってきた日本共産党の95年は、本当にすごいと思います。
私が最近いちばん印象に残っているのは、2015年9月19日に安保法制(戦争法)が強行採決された日に、第4回中央委員会総会の決定で、野党共闘に踏み出したことです。感激しました。きっと難しいこともあったと思います。それでも大胆な決断をしてくれました。
昨年の参院選挙。私は全国各地で、共産党のみなさんが他党の候補を「自分たちの候補」として真剣に応援する姿を見てきました。もしかしたら、共産党の比例票が減るかもしれないのにです。こうした野党共闘への姿勢は素晴らしいと思いました。
戦後最悪の安倍政権を倒すことは、いまを生きる私たちの責任だと思っています。都議選で自民党が大敗し、大きく支持率も下がりました。いまがチャンスです。共産党のみなさんには、市民と野党の共闘の先頭に立ってほしい。一緒に頑張っていきましょう。(2017年7月15日)
立憲野党の中心として
高山佳奈子さん 京都大学教授
東京都議選の結果は、「都民ファーストの会」への期待というより、憲法と法律を無視し公権力を私物化する自民党への不支持の表れにほかなりません。それは世論調査で「都民ファーストの会」が次の衆院選で全国に候補者を立てることを「期待しない」が55・2%だった(NNN調査)ことからもうかがえます。
安倍内閣退陣を求める9日のいっせい行動では、デモへの若い世代の参加が目立ちました。新宿の街頭宣伝では私よりも若い人のほうが多数でした。
志位委員長や小池書記局長を先頭に安倍政権を退陣に追い込み、立憲主義を取り戻す国民連合政府の樹立を提唱する日本共産党の人気が、無党派層の若者の間で高まっているのを感じます。今、日本共産党には、名実ともに立憲野党の共闘で中心的役割を果たすことが期待されています。
支持したい政党がないという人にも関心を広げるため共産党の企画するいろいろな催しも、ウェブサイトやフェイスブックなどで積極的に情報を提供していただけるとよいのではないでしょうか。(2017年7月14日)
頑固に立憲主義を守る
中沢けいさん 作家
創立95周年おめでとうございます。
日本共産党はここ数年、すごく変わったと思います。志位和夫さん(委員長)は反原発の集会に来て、フラット(対等)な立場でスピーチしてくれます。ニュースでしか知らない政治家を身近に感じられるようになったのはいいところ。現役の子育て世代の議員も増えていますね。吉良よし子さん(参院議員)は、保育園が足りない深刻さを実感を持って訴えています。そんなきめ細かい姿勢は続けてほしい。
変わらないのは党名。ちょっと頑固な人が多いのかしら。頑固に立憲主義を守るのが共産党だとみなさん分かっています。
安倍首相は、立憲主義の基本的なルールを壊し、言葉も破壊しています。「反省」と言いますが、どこがと聞きたい。「こんな人たち」とは、どんな人と思っているの。一部の人と思っているならとんでもない。多くの人が安倍首相に本気で激怒しています。それが都議選の結果でした。(2017年7月14日)
政治の品位保つ役割を
浜矩子さん 同志社大学大学院教授
東京都議会議員選挙はすばらしい結果でした。民主主義は機能するということです。日本共産党の首尾一貫した姿勢がしっかり評価されました。健全な有権者の判断とそれを受け止めることのできる政党の存在―この連携が状況をまともな方向に変えていく希望の核となるでしょう。
この結果をもたらしたのは安倍政治への鮮烈な怒りです。われわれをどこまで愚弄すれば気が済むのかという根底から燃え上がる怒りでした。共謀罪、加計、森友、改憲。正当な疑問を投げかけてくる人を敵視し、個人攻撃をもって振り払おうとする。知性のかけらもなき政治体質です。
共産党には今後、ますます知性鋭く、舌鋒すさまじく迫って、安倍改憲を打ちのめしてほしい。安倍政権の体質と好対照なものを共産党は示しています。知的レベルの高さ、厳密性、議会がどういう場かをきちんと理解できている姿勢―政治の品位を保つ品質管理責任者としての役割をさらに貫かれることを期待します。(2017年7月14日)
核廃絶と平和ぶれずに
和田征子さん 被爆者
1歳10カ月のときに長崎で被爆し、21歳のとき父が反対するなか洗礼をうけました。〝自分を愛するように人を愛しなさい。世界の平和は恵まれた人たちだけのものではない〟。被爆者の先達を思い、キリスト者として生きるとはなにか考えて歩んできました。ぶれずに核兵器廃絶と平和を求める貴党のお働きには、キリスト者として共通する思いも感じます。
「しんぶん赤旗」や日本共産党と直接触れ合ったのは、日本被団協の事務局次長としてあいさつした2015年の原水爆禁止世界大会からで、比較的に最近のことです。ことし6月被団協の政府・政党要請の際、共産党を訪問した私は、日本政府が参加しない3月の核兵器禁止条約交渉会議に「核軍縮・不拡散議員連盟」の一員として出席してくださった志位和夫委員長にお礼をのべました。
採択された核兵器禁止条約は、廃絶にむけた第一歩で、長い道のりがあります。これからも世界平和のためにほかの市民社会の方々とともに力を尽くしましょう。 (2017年7月14日)