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いっせい地方選挙後半戦の結果について

2011年4月25日  日本共産党中央委員会常任幹部会


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 24日投票のいっせい地方選挙後半戦で、日本共産党は、一般市議選で628議席、東京区議選で121議席、町村議選で282議席、合計で1031議席を獲得しました。現有議席の確保はできず、4年前の選挙に比べて、一般市議選で115議席、東京区議選で9議席、町村議選で34議席、合わせて158議席を後退させる結果になりました。

 わが党は、前半戦の結果をふまえ、昨年9月の2中総決定で、「政党間の力関係では、わが党が後退した参院選の結果が、私たちのたたかいの出発点」となることをあらためて直視しつつ、「前回得票の大幅増」に正面から挑み、後半戦をたたかいました。得票を見ると、参院比例票との比較では120・1%とある程度まで押し戻すことができましたが、4年前の得票との比較では87・7%という到達にとどまりました。国民のご期待にこたえる結果が出せなかったことは残念であり、責任を痛感しています。

 こうした結果のなかでも、東京都・大島町で初の日本共産党員町長が誕生し、東京都・狛江市の市議選で前回得票を増やして6名全員当選を勝ち取ったことは、日本共産党と無党派の方々の共同による新しい自治体の流れの発展として重要です。非改選を含めると、わが党は2800人を超える地方議員団を擁し、草の根から政治を変革する大きな力を持っていることも、強調したいと思います。

 わが党は、後半戦で、3月23日の「全国決起集会」で明らかにした政治的基本姿勢と政治的訴えを、堅持・発展させてたたかいました。被災地の救援・復興、原子力行政とエネルギー政策の転換、「福祉・防災のまちづくり」などの政策と一体に、それぞれの市区町村での福祉、医療、介護、子育て、環境など、身近な要求を訴えて、選挙戦をたたかいぬきました。こうした姿勢と政策的訴えは、それが伝わったところでは、多くの有権者の共感を広げたと確信しており、これらの公約の実現のために全力をあげる決意です。

 日本共産党に支持をお寄せいただいた有権者のみなさん、党の前進のために奮闘していただいた支持者、後援会員、党員のみなさんに、心からのお礼を申し上げます。また、先頭にたって大奮闘したすべての候補者の同志に、深い敬意の気持をのべるものです。

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 いっせい地方選挙全体の結果についての総括は、党内外の方々の意見に耳を傾け、つぎの中央委員会総会でおこないますが、この選挙から総括と教訓を引き出す角度としては、あらためて2中総決定にたちかえり、つぎの点を踏まえることが大切だと考えます。

 一つは、「持てる力をだしきるために手立てをつくしたか」という問題です。前半戦のたたかいの教訓を明らかにした常任幹部会声明は、「(1)党の持てる力をあまさずくみつくすこと、(2)後援会員・「しんぶん赤旗」読者・支持者などに協力をお願いし選挙活動の担い手を思い切って広げること――この二つに徹してこそ、勝機が見えてきます」と訴えました。この訴えをうけ、前半戦で重大な後退をした党組織で、短期間のうちに、持てる力をくみつくす努力がはらわれ、立派な結果を獲得した選挙区も生まれています。前半戦で勝利をおさめながら、後半戦で後退した選挙区もあります。まず、この見地からの取り組みの自己検討を、中央としても、地方党機関、支部としても、すすめたいと思います。

 二つ目は、党と地方議員(団)の日常の活動のあり方の問題です。選挙結果をみると、それぞれの地域で、党支部と地方議員(団)が、日常的に住民と結びつき、その要求実現のために共同して運動し、住民から見て党と地方議員(団)の値打ちと役割が良く見えるようになっているかどうかが、勝敗を分ける一つの重要な要素となった場合が少なくありません。国民との結びつきを生かし、広げることを党建設や選挙活動の大方針にすえた2中総決定に立ちかえり、この面での私たちの活動がどうだったかの自己点検が必要です。

 三つ目は、「党の自力の不足」という問題です。私たちは参院選の最大の教訓として、この問題を引き出し、「党勢の新たな上げ潮」のための「五つの挑戦」をよびかけました。この選挙は、この「挑戦」が開始されたごく最初の段階でのたたかい――「自力の不足」という問題を解決する途上のたたかいとなりました。党員と「しんぶん赤旗」読者の拡大でも、党の質的建設という点でも、職場支部の活動や、青年・学生分野での活動でも、私たちが2中総決定で決めた党建設の抜本的強化の方策は、どれも始まったばかりです。「党の自力の不足」という大問題が、いっせい地方選挙においても、党の前進を阻む最大の問題となっていることは疑いありません。それは、私たちが、前半戦、後半戦をつうじて、骨身にしみて実感させられたことでした。

全党のみなさんに、あらためて2中総決定に立ちかえり、そこで全党の英知を結集して決めた党建設の「五つの挑戦」のそれぞれについての到達点を自己点検し、わが党の未来がかかったこの取り組みを前進させるために、新たな情勢のもとで奮闘することを、強くよびかけます。

(3)

大震災から1カ月半が経過しましたが、被災地救援と復興をどう進めるか、原発問題とエネルギー問題をどう解決するかは、文字通り国政上の大問題となり、この解決のためには長期にわたるプロセスが必要です。そして、「危機のもとで、ジグザグや試行錯誤をともないながらも、国民が政治の真実とは何か、日本共産党の主張にこそ真実があるのではないかという認識を発展させる可能性」(4月11日付常任幹部会声明)が広がっています。

国民の苦難軽減のために献身する党の真価が試されています。大震災のもとで苦しむ人々を救うために全力をあげて奮闘しながら、綱領を手に、新しい政治を探求する国民と語り合い、党を強く大きくするとりくみにたちあがることを、心から訴えるものです。


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