2005年8月11日(木)
凶悪犯罪が大きく報道され、身の回りでも空き巣やひったくりなどが起きるもとで、治安への住民の不安がひろがっています。ところが、いまの日本の警察のなかでは、言論機関、市民運動の監視、弾圧をおこなう警備・公安警察が、予算や体制などでいまだに幅をきかせています。しかも、組織ぐるみの裏金づくりが明るみに出ても、警察には自ら真相を明らかにし、それをただす意思も能力も存在していません。
日本共産党は、警察のいちばんの仕事は市民生活の安全を確保することという見地にたって、現在の警察の体質、体制を改革します。同時に、警察官に週休2日制が導入された際、必要な人員増がされなかったため空き交番が増えていることが、不安に拍車をかけています。日本共産党は、警察官を市民生活の安全の分野に適正に配置し、足りない場合は最小限必要な警察官を増員することにより、空き交番を即時に解消します。
いま、テロを根絶することは、人類生存の条件になったといえるほど、切実な問題となっています。日本国内でも、多くの人々が、テロの不安を感じています。
罪のない人びとを恐怖に陥れるテロは、日本の右翼暴力団によるものはもとより、誰によるものであれ、いかなる理由があっても、絶対に許すことはできません。日本共産党は、国民のいのちをあらゆる手段で守るという見地から、この間、テロ対策に有益な条約、法律に賛成してきましたが、こんごとも必要な対策の整備を求めていきます。
国際的なひろがりをもつテロに対処するためには、国際的な協力によって、情報の収集を国の内外で徹底し、テロ集団の資金の流れを押さえていくことが決定的です。そのために、テロ資金供与防止条約、核物質防護条約をはじめ、テロ対策の基本を規定した12の条約、関連する国内法の厳格な実施を求めます。
テロ集団の潜入を阻止し、摘発するうえで、警察行政、出入国管理行政の役割が重要です。その活動と体制を充実させるようにします。それでもなお、大規模なテロ事件が発生するときは、可能なあらゆる手段で国民のいのちをまもります。
テロはどんなものであれ許されないのは当然ですが、一方、貧困や飢餓、大国による国際的無法行為の存在が、テロの口実となり、テロ集団を勢いづけているのも事実です。テロの口実をなくしていくことが、国民のなかでテロリストを孤立させることにもなります。テロを根絶するためにも、国連憲章の平和ルールの確立、人道支援分野での政府開発援助(ODA)の充実、異なる価値観をもった諸文明間の対話と共存の関係の確立に全力をつくします。
テロに対するアメリカの報復戦争は、テロを減少させるどころか、逆にテロの土壌をひろげ、拡散させています。テロ根絶に向かううえでも、アメリカの「対テロ戦争」に反対し、国連憲章にもとづく平和のルールをきずくことが重要です。