山田兼三・南光町長 |
こんばんは。兵庫県南光町長の山田兼三でございます。日本共産党は、このたび創立八十一周年を迎えましたが、私は、党創立五十周年記念の党勢拡大運動のときに入党いたしまして、それから党歴三十一年であります。光栄にも永年党員証をいただき、きょうは、その記章をつけて参加させていただいています。(拍手)
そして私は、南光町長に就任して、現在、六期二十三年目を迎えております。(拍手)
私が初当選したときの町長選挙の最大の公約は、自由にものが言える町をつくろうということでした。それだけ当時は、同和問題で非常に混乱しておりまして、町民の皆さんが町政に自由にものが言えないという状況があったのですね。日本共産党員ならば、どんな圧力があってもそれをはねかえしてがんばって、良い町をつくってくれるだろうということで、思想・信条の違いを超えて町民の皆さん方が支援してくれました。
その後、一貫して、住民とともに進む「住民が主人公」の民主町政の前進をめざしてがんばってまいりました。就任してすぐに、住民とひざを交えて懇談する行政懇談会をしまして、町民の皆さんが町政にたいして自由に発言できる場をもってきました。
議会も、発言は自由であります。この二十三年間、議会での質問時間とか質問回数の制限はいっさいありません。常に、裏工作なしの真正面からの議論を展開しております。町民の皆さん方の傍聴も、本会議、委員会ともに自由であります。まさに、ガラス張りの議会運営、町政運営を一貫しておこなってきたと、そういう状況ですので、いわば、隠し事がないわけですね。この二十三年間、町政に関して汚職腐敗事件は一切ないという状況でございます。(拍手)
その結果、町民の町政にたいする参加と協力、そして信頼がずっと広がってきまして、町政と町民が協力して町づくりをすすめていくという、いろんな成果をあげることができてきております。
南光町は、明日から七月末まで「ひまわり祭り」を開催します。南光町でヒマワリを団地栽培して、今年で十四年目になるのですが、この取り組みも、農家と役場が力を合わせて、休耕田をどういうふうに活用しようかということで発想し、取り組み出したのがきっかけであります。いまでは、南光町はヒマワリの町として有名になっておりまして、昨年は、十五万人の方が「ひまわり祭り」に観光でこられました。今年は、東京ドームの八倍ぐらいの面積、約三十ヘクタールに百五十万本のヒマワリが咲き広がります。南光町に咲き広がる一面のヒマワリ畑は平和な町のシンボルでもあります。ぜひ皆さん方もお越し下さい。(拍手)
今年は、わが国の伝統文化であります歌舞伎が誕生して四百周年と言われております。南光町では、この秋に町内にございます、国の重要文化財の農村舞台で、小学生が子ども歌舞伎を演じます。この取り組みも、十二年前に南光町で全国へき地教育研究集会が開かれたときに、住民の皆さんと役場が一緒になって農村につたわる伝統文化を復活しようということで取り組むことになったのです。子どもたちが、本格的な衣装を身に着けて、歌舞伎役者になりきってすばらしい歌舞伎を演ずるものですから、親も一生懸命応援します。おじいちゃんやおばあちゃんも、昔自分たちがやった経験があるものですから、三世代盛り上がって、地域全体の交流の場になっております。
また、福祉の分野でも、この間、さまざまな前進をはかることができました。一期目に手がけた取り組みのなかで、南光町歯科保健センターという、町営の歯科診療所がございます。これは、八十歳になっても、二十本以上自分の歯を残す「八〇―二〇運動」の発祥地ということで、全国的に有名になっております。医療全体におきましても、日常的に、早めに保健予防運動に一生懸命力を入れてがんばってきております。その結果、最近、兵庫県がとりまとめた国民健康保険の調査で、保険者一人当たりの国民健康保険料は、南光町が兵庫県下八十八市町のなかで一番低く、一番安い料金になっております(拍手)。それも、みんなで健康づくりをすすめてきた成果であります。早め早めに措置していくということの成果ですね。
保育料につきましても、国の基準額の平均五〇%以下に低く据え置いておりまして、保護者の方から、大変喜んでいただいております。
このたび、二十三回党大会に向けて党綱領の改定案が提起されております。そのなかで、先ほどお話ございましたが、天皇制の問題、憲法における天皇制の問題につきましても、あらためて判断がおこなわれておりますが、私は、宮内庁から昨年、秋の園遊会に招待されました。貴重な経験ではないかということで、夫婦で赤坂御所に初めて行ってまいりました。町長を長いことやらしていただいておりますと、いろんなことがあるものです。(拍手)
二十一世紀の早い時期に、真に国民が主人公といえる民主連合政権をぜひ樹立しなければなりません。そのために日本共産党が、いっそう大きく躍進することを、心から祈念いたしまして、私のごあいさつにかえさせていただきます。ともにがんばりましょう。(拍手)
(2003年7月22日(火)「しんぶん赤旗」)