中里長門・陸前高田市長 |
ご紹介をいただきました陸前高田市長の中里長門でございます。(拍手)
日本共産党創立八十一周年記念講演会にお招きをいただきまして、そして、こうしてごあいさつの機会もいただきまして、大変緊張しておりますけれども、本当にうれしく思っております。創立八十一周年、本当におめでとうございます。
陸前高田市は、岩手県の南端にございまして、人口二万六千人という小さな市です。陸中海岸国立公園のなかにありまして、本当に、海、山、川、すぐれた自然に恵まれた本当にいい街でございます。
しかし、近年市政の方は、倒産した、経営破たんしたホテルを市が買い取ったり、あるいはそのホテルのわきに、八億円もかけて、タラソテラピーという施設をなんとしてもつくろうとしたり、そういう市民の声が届かない市政が続いておりました。
なんとしても、こうした市政を変えて、市民が主人公の市政をつくろう、こういうことで、政治的立場の違う議員八人が結束して、そして、多くの市民の皆さんが草の根のがんばりをして、市長選挙に勝利をいたしました。この二月のことでございます。(拍手)
いらい五カ月余がたちました。皆さんの大きな声援をいただきまして、議会のたびに傍聴席をうめていただく皆さんの励ましをいただきまして、私も公約の実現に取り組んでまいりました。
何よりも選挙で最大の争点になった八億円のタラソテラピー計画を、直ちに中止をいたしました。(拍手)
そして、市民の暮らしの応援、国保税一世帯あたり一万五千円の引き下げ、乳幼児医療費就学前までの助成の拡大等々を実施することができました。(拍手)
また、地元の産業支援ということでは、基幹である水産業、三月の低気圧で大変な被害をうけました。その施設被害にたいして、県の協力もえて、被害額の約五割を助成して、漁民の皆様を励ましてまいりました。
また、私自身のことでいえば、市長選挙で公約した市長報酬二割削減、あるいは市長交際費の半減と全面公開、市長専用車を廃止する、そうしたことを実施いたしました。私は、初登庁のときと同じように、今、軽トラックで市役所に通勤をしております。(拍手)
何よりも市民の皆さんの目線で、市民の皆さんの声を聞いた市政をすすめる、そういうことで、市長と語る会ということを制度化しました。また、市長直送便という形で、市民の皆さんが市長に直接手紙を出せる、そういう仕組みをつくりまして、歓迎されているところでございます。
地方自治体は、本当にさまざまな課題が山積しておりますが、市民の皆さんと力を合わせてがんばれば、いい街づくりができる―この間、そういう実感をもっているところです。
日本共産党は、本当に一貫して地方自治を重視してきた政党でございます。今度の綱領改定案でも、地方政治の変革の重要性をきちっと位置付けをしておられます。市長としては、本当に励まされることでございますし、うれしく思っているところでございます。是非がんばりたいと考えております。
八十一年の輝かしい歴史をもっている日本共産党の躍進をご祈念申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。大変ありがとうございます。(拍手)
(2003年7月22日(火)「しんぶん赤旗」)