日本共産党

第2回中央委員会総会について

2001年5月29日 日本共産党中央委員会書記局


 一、第二回中央委員会総会は、目前に迫った東京都議選、参議院選挙に全党が総決起するための意思統一をおこなうこと、「参議院選挙にあたっての訴えと重点政策」を中央委員会の英知を結集して決定することを目的にして、五月二十九日、党本部でひらかれた。

 一、総会では、志位和夫委員長が、幹部会報告をおこなった。志位委員長は冒頭、ハンセン病訴訟の歴史的勝利を喜ぶとともに、全国の療養施設の党支部、党員の不屈の活動を「わが党の誇り」とたたえた。ついで志位委員長は、選挙戦の方針の基本は党大会決定とその後の一連の都道府県委員長会議で明瞭(めいりょう)であり、すでに実践もすすめられている、この会議では、“しきり直し”にならないよう、新たに意思統一が必要な問題について報告するとのべた。現在の党活動の基本点をしめした四月の二つの都道府県委員長会議の方針を、中央委員会として確認したいと提案した。

 志位委員長は、小泉政権誕生後の新しい情勢をどうとらえ、どう活動を発展させるかについて、三点を解明した。(1)「小泉人気」については、「政治を変えたい」という願いと結びついた流れであり、これを前向きに実らせることができるかどうかは、日本共産党の取り組み、躍進いかんにかかっており、受け身でなく攻勢的に新しい情勢に立ち向かうことがなによりも重要である。(2)「小泉政治」と日本共産党の対決点が、「機密費」を中心とする腐敗政治の問題、「不良債権の最終処理」や社会保障、税・財政など経済政策の問題、平和・憲法の問題など、この間の国会論戦もつうじて明瞭になってきている。(3)政党間関係では、与党内で公明党の「存在意義」が薄れるなど新たな矛盾が生まれているが、反共だけが公明党の結束と行動のバネになるという点は変わらない。野党内では日本共産党以外の野党が「自民党政治をどう変えるか」の政策的中身で足場がないという弱点が一気に噴き出している。

 こうした解明のうえに立って志位委員長は、政策的対決でも、政党関係の新しい条件でも、“自共対決”が政治対決の軸であることが浮き彫りになっており、日本共産党こそが、「政治を変えたい」と願う人びとの期待にこたえられる党であり、その躍進の国民的意義を深くつかんで全力をつくそうと強調した。

 志位委員長はさらに、選挙闘争方針の補強的な問題として、(1)大量政治宣伝をこれまでどの選挙でもやったことのない規模で展開すること、(2)支持拡大の目標を決めて告示・公示までにやりとげること、(3)都議選勝利のための全国的支援の問題についてのべた。最後に、たしかな路線と政策、草の根の支部の力をあますところなく発揮して躍進を必ずかちとろうと訴えた。

 一、総会では、筆坂秀世政策委員長が、参院選政策(案)を提案し、その主な柱と特徴について説明した。筆坂政策委員長は、この政策(案)が小泉流「改革」と正面から堂々と対決する立場を明らかにし、二十一世紀の新しい国づくりの方向、「日本改革」提案をスケール大きくうちだしていることを強調し、全体の構成、「緊急経済提言」の意義と政策との関係、消費税引き下げ提案の意義、政策が掲げる五つの改革提案の特徴点を説明した。

 一、総会では、幹部会報告と政策(案)をめぐって十九人が発言した。

 一、討論の後、志位委員長が幹部会報告と討議についての結語をのべた。志位委員長は会議での発言もCS通信の視聴者から寄せられた感想も、さしせまった選挙戦で心を一つにして勝利しようという内容だったと指摘。とりくみの飛躍をつくるカギは小泉政権誕生という新しい情勢の特徴をよくつかみ、そのなかでの日本共産党の役割に確信を持つことであると強調した。また、四月の機関紙での前進にしめされているように、一つひとつの課題で結果をだし実績をあげて自信にし、さらに前進すること、選挙戦においては、やるべきことを期限をきめて速度を上げてやり抜くことが大事であると強調し、五月度の機関紙の前進などやるべきことをやって躍進の道を切り開こうとよびかけた。

 一、筆坂政策委員長が、政策についての提案説明と討議について結語をのべた。筆坂政策委員長は、CS通信視聴者からの感想でも早く政策を読みたいという声が寄せられていることにもふれつつ、出された意見はいずれも積極的なものであり最大限とりいれたい、その文章化は常任幹部会に一任してほしいとのべた。

 一、総会は、幹部会報告・結語と参院選政策およびその提案説明・結語を全会一致で採択した。

 一、総会は、岩中正巳中央委員を幹部会委員に選出した。


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