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一、第四回中央委員会総会は、六月九、十の両日、党本部でひらかれた。
一、総会では、不破哲三委員長が、(1)いっせい地方選挙の総括と今後の課題(2)日本とアジアの平和の問題――戦争法の成立以後(3)不況の打開と国民生活の防衛のために(4)総選挙での躍進をめざして(5)「総選挙をめざす党躍進の大運動」を提唱する、の五章にわたって幹部会報告をおこなった。
不破委員長は、いっせい地方選挙の総括について、九〇年代の流れ全体でみた党派別の議席の増減もしめしながら、党が議席の総数で抜群の第一党に躍進した意義を解明した。また、公明党の反共攻撃との闘争の特徴にもふれて反共反撃の重要性を強調するとともに、躍進の選挙でこそ、弱点の真剣な総括が必要だとして、政治戦の問題、複数選挙の問題、日常の議会活動、政治活動の問題、前半戦と後半戦の関連について総括を深めた。「日の丸」「君が代」問題について、号外発行などこの間の党のとりくみをのべ、政府の「法制化」論に反対し、国民的討論の先頭に立つことを訴えた。
日本とアジアの平和の問題では、戦争法が成立し、日米軍事同盟が新段階に入ったもとで、戦争法の廃止を要求するたたかいと同時に、安保反対の国民的多数派をめざす任務に正面からとりくむことを提起。戦争法成立後の諸課題を解明し、憲法擁護の一点での広大な戦線をつくりあげるための特別の努力とともに、憲法をまもり、戦争法の発動を許さない民主的な政府の樹立の問題がいよいよ緊迫した意義をもつと強調した。また、アメリカの干渉と先制攻撃の戦略に反対し、平和の世界秩序をめざす国際的な活動の強化をよびかけた。
不況の打開と国民生活の防衛の問題では、政府みずからリストラの歓迎・促進・援助の政策をとっているもと、雇用拡大の課題を重視することを提起した。また、介護保険問題が、実施を十カ月後にしてきわめて深刻であり、緊急措置として保険料の徴収延期など四点を提起し、あわせて四中総後にもまとまった提案をおこなうことをあきらかにした。
総選挙では、「自自公」連合と野党情勢の両面からみて、党の躍進こそ、自民党政治と対決しうる野党戦線をきずくカギだと指摘。選挙戦の目標として、有権者比得票目標の突破、比例ブロックでの可能な限りの議席増、小選挙区での全区立候補と大胆な議席挑戦、を提起した。また、小選挙区が比例をふくむ選挙戦の地域の基本単位になるとし、実情に即した選挙戦の指導体制の確立を急ぐようもとめた。
「総選挙をめざす党躍進の大運動」について、党支持の過去最高のひろがりに比しての党勢のたちおくれという党発展の現在の到達にたち、総選挙での党躍進と二十一世紀にむかう党の前進にとっての意義を強調。期間を本年十二月末までとし、目標として、全支部の大衆運動、支持拡大、党員・読者の拡大、の三点を提起した。運動の成功のかなめは、支部が自主目標をきめることからはじまって「支部が主役」をどうつらぬくかだと力説、また、党員拡大にあたっては、とくに青年党員の拡大を重視するよう提起した。
一、総会は、幹部会報告にもとづいて、三十八人が発言した。
一、総会は、討論ののち、幹部会を代表して不破委員長が結語をのべた。不破委員長は、総会での討論と同時に全国で約六千人が衛星通信をみ、約七百人から感想がよせられたことを紹介。討論も感想の多くも問題提起の核心を正面からうけとめたものだったと評価した。「情勢の見方がわかった」という感想が多かったことについて、ガイドライン法などの悪政の連続的強行は、同時に、悪政を推進する勢力の政治基盤をくずしているという側面をよくみる必要があると指摘。党の躍進による政治的力関係の大きな変動が可能な客観情勢がすすんでいることを強調した。大運動について、討論でも感想でもわが意をえたりというのが圧倒的だったことにふれ、この間党建設上で具体化できないままきた問題についても、この運動のなかで軌道にのせることを指摘した。青年支部について、歓迎とともに一部からでた質問にこたえて、規約の解釈をふくめ解明した。また、いっせい地方選挙の総括は、中央が提起した共通の問題点をふくめ自己分析が大事だとのべた。最後に総選挙の候補者の第一次発表を六月中におこなうとし、総選挙でも大運動でも奮闘し、党にふさわしい任務をはたすことをよびかけた。
一、総会は、幹部会報告と結語を全員一致で採択した。
一、総会は、植木俊雄中央委員と太田善作中央委員を幹部会委員に選出した。これにさきだつ幹部会は、植木俊雄中央委員を書記局員に任命するとともに、土肥靖治中央委員の書記局員の任を解いた(東京都委員会に派遣)。また、常任幹部会は、市田忠義常任幹部会委員・参院議員を選挙対策局長に、有馬治雄常任幹部会委員を選挙対策局長代理に、林通文常任幹部会委員を党建設委員会副責任者にそれぞれ任命した。
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