第3回中央委員会総会について

1998年9月25日 日本共産党中央委員会書記局


 一、第三回中央委員会総会は、九月二十四、二十五の両日、党本部でひらかれた。

 一、総会では、志位書記局長が幹部会報告をおこなった。志位書記局長は、(1)参院選後の新しい政治局面のもとで、自民党政治の根本的転換をめざすとともに、当面の政局打開、現実政治を動かすという”二重の役割”の発揮が党に求められていると解明、あらゆる活動を、情勢の新しい段階をふまえたものに発展させるよう提起した。(2)また、自民党政治の破たんぶりと不況打開、金融問題、ガイドライン問題、野党共闘など、当面する政治的任務をしめし、中央委員会として、民意に背く小渕内閣の退陣と早期の解散・総選挙を要求した。(3)つづいて、報告は、党綱領と第二十一回党大会決定が明らかにした二十一世紀日本の将来像――民主的改革の路線を、国民多数の合意とする努力を正面から追求するよう提起し、経済の民主的改革の路線を理解してもらうとりくみと日米安保廃棄派を国民多数派にする党の独自の努力を強調。民主連合政府と暫定政権の関係、および暫定政権のために必要な条件などもしめし、政権論の重要な意義を明らかにした。(4)また、日中両党関係の正常化と首脳会談の歴史的意義、韓国と北朝鮮の問題、アメリカ覇権主義の横暴とのたたかい、核兵器問題など、アジアの平和と進歩のめの日本共産党の活動について、党大会決定の内容にもふれながら、解明した。(5)つぎに報告は、総選挙で「衆議院で百をこえる議席」という目標に大きく接近すること、期日の決まっているいっせい地方選挙の政治目標と活動の留意点をしめし、参院選の教訓のうえに、党大会決定、二中総決定の選挙闘争方針を全面的・発展的に生かして、新たな躍進をめざして奮闘しようとよびかけた。(6)党建設の問題では、党と有権者の新しい関係をとらえ、それにそくした活動に発展させること、とくに、党大会決定と綱領路線の学習、機関紙活動、党員拡大の三つの問題での前進的突破を求めた。(7)報告の最後に、志位書記局長は、党への新しい関心にこたえ、「日本共産党とはどういう政党か」を大いに語る活動を提起し、わが党が資本主義社会をのりこえていく人類社会の発展を科学的に展望している党であることを強調した。

 一、総会では、幹部会報告について、三十二人が発言した。

 一、二日目には、不破哲三委員長が中間発言をおこなった。不破委員長は、二重のとりくみが現在の発展段階での党の基本姿勢として重要であるとして、政権論の討議も綱領路線を生きた現実政治からとらえること、いまの情勢にふさわしい党の姿勢を確立する問題としてとらえることを強調した。また、七〇年代の政治闘争の経験を研究することがいま重要になっているとし、その一例として天皇制についての党の見地がその時期から一貫していることを説明した。また、現在の党活動について、国民との関係の現段階の特徴をよくつかんで対応し、前向きの発展に役立つ活動方向の探究が大事とのべたうえで、支部での二重のとりくみ――(1)その地域、職場、学園で当面の大衆の利益をまもるため党の存在意義を支部として発揮する、(2)地域、職場、学園の多数者をめざし党への支持と共感を広げる――の具体化、選挙での政治目標のとらえ方、二中総で提起した「自共対決下の組織戦」でのひきつづく前進・強化についてのべた。

 一、総会は、討論ののち、幹部会を代表して志位書記局長が結語をのべた。志位書記局長は、幹部会報告の提起が討論でもCS(衛星)通信をみた全国の党組織からも積極的に受けとめられたとのべ、”二重の役割”の見地を党活動全体にわたる基本姿勢として全面的につらぬくよう強調した。情勢問題では、金融問題での自民党と一部野党の「合意」の枠組みを清算することを求めるとともに、労働基準法の改悪の強行を批判。野党共闘には逆流もあるが、大局的な流れにおいて前進の条件があり、建設的な努力をつくすとのべた。さらに、総選挙をめざす基本姿勢についてのべ、民主的改革の路線を国民多数の合意にするうえでかなめとなる安保廃棄派を多数にする提起を正確にとらえるよう、のべた。また、政権論が、情勢の新しい発展にこたえるとともに、総選挙での躍進にむけた攻勢的な提起であることを強調した。ついで、党支部としての”二重の役割”の具体化の重要性、選挙闘争の基本姿勢として、党議席の空白自治体の克服をはじめ、開拓者精神を発揮して奮闘すること、同時に議席の確実な前進をはかり、中間選挙に勝利しようとのべた。また、十一月に開催される赤旗まつりを壮大な規模で党を語り、党にふれてらうとりくみとして大成功させるよう訴えた。

 一、総会は、幹部会報告、不破委員長の中間発言、結語を全員一致で採択した。

 一、総会は、西口光中央委員を幹部会委員に選出した。


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