2004年6月3日
官房長官 細田博之 殿
官房長官発言に対する抗議
細田官房長官は、本日午後の会見において、参議院厚生労働委員会で野党の質問を残したまま与党が年金法案の質疑を打ち切り強行採決したことについて「野党は質問する気が無かった」旨の発言をした。
この発言は事実を全くゆがめたものであり、我々は細田官房長官に厳しく抗議するとともに、発言の撤回と謝罪を求める。
この間、参議院での質疑を通じて、「給付は現役世代の5割を保証」「保険料の上限を固定する」という政府の宣伝に偽りがあったこと、基礎年金の実質的な受取額が15年後には6万円を割り込むこと、積立金運用のデタラメさなど、政府が隠してきた年金法案の内容がいよいよ明らかになりつつあった。また、解明されていない問題点も多数残されていた。
こうした中で我々は本日の総理に対する質疑においても、さらに年金法案の問題点をただす予定であった。「野党は質問する気が無かった」という細田長官の発言は、我々の質問により政府案の問題点がいっそう浮き彫りになることを恐れ与党が採決を強行したという事実を全く正反対にゆがめるものである。
日本共産党 参議院議員 小池 晃
社会民主党 参議院議員 福島 瑞穂