日本共産党

2004年5月19日 衆議院 文部科学委員会 日本共産党 石井郁子議員

地方教育行政「改正」案 反対討論

 私は、日本共産党を代表し、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。

 本法案は、総合規制改革会議答申と中教審答申を踏まえ、教育委員会の指定する学校に学校運営協議会を設置するものであります。

 しかし、学校運営協議会の委員は、選挙などによる代表制ではなく、教育委員会が直接任命するもので、教育委員会の進める教育行政の推進役、監視役となる危険性を持っています。

 致命的欠陥として、学校運営に責任を持つ校長や教職員を法文上加えていません。しかも、児童生徒参加については全く考慮されておらず、子どもの権利条約の精神を真っ向から踏みにじるものとなっています。諸外国のこうした制度では、必ず校長や教職員を加えており、フランスやドイツの学校管理委員会や学校会議には、教職員代表はもとより、生徒代表も加えています。今回の学校運営協議会制度は、世界の流れにも逆行する欠陥法案と言わなくてはなりません。

 今日の学校に求められていることは、教職員、父母、地域住民とともに子供も参加して、一体となって進める学校づくり、地域づくりであります。既に諸外国では、学校運営についての大きな権限が与えられて、そうした制度が実施されています。我が国でも、生徒代表、父母代表、教職員代表による三者協議会など、学校づくりと地域づくりで大きな成果を上げているところもあります。

 今こそ、そうした経験と子どもの権利条約を生かし、児童生徒も加えた、文字どおり開かれた学校づくりを大きく前進させるべきです。そのような制度の確立を求め、私の反対討論とします。(拍手)


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