日本共産党

一般職職員給与法「改正」案 反対討論

 2003年10月3日 衆議院 総務委員会 日本共産党 矢島恒夫議員 

 私は、日本共産党を代表して、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案に対する反対の討論を行います。

 反対の第1の理由は、前回の7000億円に今回の6600億円。2年前に比べると合わせて1兆3千600億円もの削減となるこの国と地方の公務員給与引き下げが、国民のふところを冷え込ませ、その削減分以上に個人消費を冷え込ませ、経済に悪影響をもたらすおそれが強いからです。構造改革の名によって国民に痛みをおしつける小泉内閣は、国と地方の財政危機の最大の要因である公共事業ばらまき政策を基本的に温存する一方、年金給付切り下げ、雇用保険改悪、配偶者特別控除の廃止など4兆円の国民負担増を国民におしつけ、国民生活引き下げの政策をくりかえしており、この公務員給与引き下げもその国民生活破壊政策の一環をなしているものであり、経済政策の上からみて認めることはできません。

 第2の理由は、2年連続の俸給月額、5年連続の平均年間給与の引き下げが、国と地方の750万人の公務関係労働者とその家族に、前回の15万円と今回の16万3千円のあわせて平均年収31万3千円以上もの削減の犠牲を強いるものとなっており、また給与引き下げを4月にさかのぼって適用し年末調整で清算する不利益遡及の問題点をもっていることです。さらに、この法改正が民間労働者に対する賃下げ圧力に利用され、「賃下げの悪循環」をまねく問題点も指摘せざるをえません。

 最後に、国民のふところをあたためて個人消費を拡大するために、社会的ルールを無視した大企業の非情なリストラなどを規制し、雇用対策やサービス残業改善対策などを急ぎ、低下をつづける勤労者の賃金給与収入アップをはかるなど国民のふところをあたためる政策への転換を政府に要求します。なお、特別職の給与引き下げについては特に問題がないことを申し沿えて、私の反対討論を終わります。


日本共産党/国の政治

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