日本共産党

2001年度決算 ほか2件 討論 (大要)

2003年7月14日 衆議院 決算行政監視委員会 日本共産党 大森 猛議員

 私は、日本共産党を代表して、平成十三年度決算を議決案のとおり決するに反対の討論を行います。

 反対理由の第一は、家計を温める施策や雇用不安の解消を図る対策が必要であるにもかかわらず、逆に、高齢者医療費の一割負担などの医療改悪、年金からの保険料天引きなどの雇用保険法改悪の実施、さらには介護保険料の引き上げなど、社会保障分野での二兆円もの国民負担強化をおしつけたことであります。

 第二に、水需要の減少や生態系の破壊などで、その必要性に疑問が出された徳山ダムの本体工事をはじめとしたダム建設や、巨額の建設コストを下回る利用量によって経済破綻が明らかとなっている関西国際空港の二期工事などにみられる大盤振る舞いによって、三年連続で過去最大規模となった公共事業のムダづかいが改められていないことであります。

 第三に、軍事費の突出であります。平成十三年度の軍事費は、内閣官房に計上された軍事衛星経費を合わせると、実際の軍事費は、始めて五兆円を突破したのであります。この軍事費の中には、総額二十五兆一千六百億円となる「中期防衛力整備計画」(二〇〇一年〜二〇〇五年度)の初年度の経費も含まれており、自衛隊の海外派兵を装備面から強化するものになっているのであります。

 第四に、銀行に対する手厚い支援についてであります。金融再生法などによる銀行支援の期限が同年三月で切れるというのに、銀行支援に対する七〇兆円の公的資金枠を継続したことであります。

 以上のべたように浪費を拡大させ、いっそうの財政負担を深刻にした内容の決算に対し、ごく限られた指摘事項以外に異議がないとする本決議案には、到底賛成することはできません。

 次に平成十三年度国有財産増減及び現在額総計算書は、国有財産の純増加要因として、軍拡路線を反映した防衛庁の艦船、戦闘機の新造や武器等の装備品などを含んでおり、このような国有財産管理のあり方を示す本計算書を是認することはできません。

 なお、国有財産無償貸付状況総計算書につきましては、管理運用面の一部に問題がありますが、国有財産を公園、緑地等に使用する目的で地方自治体に無償で貸し付けるという制度の意義を評価して、全体としては是認するものであります。

 以上で、私の討論を終わります。


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