私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました平成十三年度決算調整資金からの歳入組入れに関する調書について承諾することに反対の討論を行います。
反対の第一の理由は、二〇〇一年度の法人税など税収不足は一兆六千億円を超えるという膨大な規模であり、予算の持つ重要性からすれば、その対応については本来、政府は責任を明確にし、補正予算を国会に提出し、国会の議決をもって対処すべきであるにもかかわらず、税外収入と不用額で調整し、五億円余となる不足額を決算調整資金からの歳入組入れで収支を合わせるのは政府の責任を棚上げするに等しいものであります。
第二の理由は、歳入組入れをするとした決算調整資金はその残高がゼロであり、本来組入れのできる資金など存在していないのであります。そうした決算調整資金からの資金を組み入れるという手法は、全く道理のないこそくな手法でしかないからであります。決算調整資金の制度だけを作り、この資金の繰入れを行わず、事実上、国債の整理基金からの一時流用のための財布代わりとしてきた政府の責任は重大であります。
最後に、今回の大幅な歳入不足は、税収落ち込みを過小に見積もられた結果であり、国債発行三十兆円との方針とつじつまを合わせた結果でもあります。そして、小泉内閣が強行する構造改革路線が日本経済に与えた打撃の大きさを改めて浮き彫りにしたものであることを指摘して、討論を終わります。
以上です。
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