私は、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律案に対する修正の動議を提出いたします。
遺伝子組換え生物の利用は、農業生産分野を始めとして急速に拡大しており、生態系、生物多様性への悪影響を未然に防止することは急務の課題です。特に日本は、食糧の多くを遺伝子組換え作物の大量生産国であるアメリカから輸入しています。生物多様性に対する科学的知見が不十分な下で、将来に回復不可能な影響を及ぼすおそれがある遺伝子組換え生物の使用については、国民の健康と環境を守る立場から、予防原則を貫き、慎重に対応する必要があります。
ところが、これまでの政府の対応は、アメリカなどの外圧に屈し、国民の命と健康よりも業界の利益を優先する姿勢が多くの問題を生み出しました。その誤りを繰り返さないためには、情報の公開と国民による監視が不可欠です。その点を拡充するために修正案を提出いたします。
修正案の内容は次のとおりです。
第一は、遺伝子組換え生物の解放的な使用に関する使用規程の承認申請があった場合には、生物多様性影響評価の基礎資料も含めて公表することとします。公表があった場合には、生物多様性への影響の防止に関する意見書を出せることとします。主務大臣は、生物多様性に影響を及ぼすおそれがないと認めるときでなければ第一種使用規程を承認してはならないこととします。
第二に、閉鎖的使用に関する拡散防止措置の確認についても、申請があったとき及び確認したときは公表することとします。
第三に、遺伝子組換え生物を使用している者は、毎年、使用状況等を報告しなければならないこととし、報告は公表することとします。
以上が修正案の内容です。
委員の皆様方の御賛同をお願いいたします。
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