日本共産党の大門実紀史です。
私は、政府提出の二法案並びに民主党提出の修正案に反対の討論を行います。
まず、預金保険法の一部改正案についてであります。
今回のペイオフ解禁の延期は、不良債権の加速策と一体のものであり、不良債権処理の加速の期間が終わる二年後に解禁するというものであります。預金の全額保護措置の解除は景気の回復を前提にすべきであり、不良債権の処理の加速を迫り、金融機関の整理、淘汰を推し進めながら、同じ期間に期限を切ってペイオフの解禁を図ることは、中小金融機関からの預金流出を加速し、預金者の不安をかえって増幅するものであります。
次に、地域金融機関再編特別措置法についてであります。
本法案は、地域金融機関に収益力の強化を求め、合併・再編を促進しようとしています。しかし、地域金融、とりわけ協同組織金融機関は地域経済や中小企業を支えることが本来の役割であり、そこにこそ生きる道があります。政府主導の合併・再編はこれらの金融機関の経営にプラスにならないばかりか、それに伴う店舗削減やリストラによって、不況で苦しむ中小企業に追い打ちを掛けることになることは明らかであります。
最後に、民主党提案の修正案は、ペイオフ解禁を政府案よりも結局早めようというものであり、現下の経済状況から理解できるものではありません。
以上の理由から、政府提出二案及び民主党提出修正案に対し、いずれも反対の立場を取るものであります。
* 討論は、通例、採決に際して、賛否の違う場合、各会派がその態度と理由などを述べます。
特に、反対会派が、反対の理由、法案の問題点について述べます。
*委員会名、法案名等については、略称、通称等で記載している場合があります。
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