独立行政法人国民生活センター法案に対する反対討論

 岩佐恵美議員 参議院 内閣委員会 2002年11月26日

 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人国民生活センター法案に反対の立場から討論を行います。

 近年、食品の偽表示や輸入野菜の農薬汚染、違法な遺伝子組み換え食品の流通など、消費者の不信が高まっています。また、IT化による製品のブラックボックス化など、企業と消費者の情報の格差、不平等が拡大し、消費生活に関するトラブルが広がっています。したがって、消費者の被害を解決し、未然に防止する消費者行政の役割はますます重要になっています。

 国民生活センターが行っている苦情相談や情報提供などの業務は、本来、国や地方公共団体の責任であり、一層拡充すべきです。国民生活センターの改革を行うのであれば、天下り役人による運営を改め、消費者の声を反映する組織、運営に改めることこそが求められています。

 ところが、この法案による国民生活センターの独立行政法人化は、大臣が定める目標を効率的に達成することだけを求めるものです。既に特殊法人改革の中で、センターの直接相談の縮小や商品比較テストの廃止が強行されてしまっています。既に二〇〇二年度の商品テスト予算は前年度より一千三百万円、一三%減となっています。

 消費者行政は、得か損かや効率性では測れないものです。国民の安全、安心確保のためには、企業と消費者の情報格差、不平等をなくすことが不可欠です。だからこそ、国や自治体など公的機関の取組が重要なのです。そういう観点から、本法案は消費者の願いに全く逆行するものと言わざるを得ません。

 業務の効率化を口実に、消費者行政を一層後退させる独立行政法人化法案に強く反対し、討論を終わります。


* 討論は、通例、採決に際して、賛否の違う場合、各会派がその態度と理由などを述べます。
   特に、反対会派が、反対の理由、法案の問題点について述べます。

*委員会名、法案名等については、略称、通称等で記載している場合があります。


この国会の討論一覧


日本共産党国会議員のホームページ 衆議院議員 参議院議員 もご覧ください。
質問や法案の中身、国会の動きがよくわかる「しんぶん赤旗」をぜひお読みください。【最近の記事


国会NOW/155国会 (日本共産党国会活動のページ)


機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。
日本共産党トップページはこちら


機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。
日本共産党トップページはこちら


著作権:日本共産党中央委員会 
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp