私は、日本共産党を代表し、政策金融機関に対する検査権限委任のための関係法律整備法律案に反対する討論を行います。
政府系金融機関の財務の透明性の確保は当然必要なことでありますが、財務内容を評価する場合、それぞれの金融機関の政策目的に照らして、中小企業支援などの役割の上に判断する必要があります。
しかしながら、現在政府が進めている政府系金融機関の財務内容の開示策は、リスク管理債権の内容などを民間金融機関と同じ基準で評価することを求めるものであります。
政府系金融機関へのこのような金融庁検査は、公的金融見直しの動きを推し進め、中小企業向け金融の縮小、合理化のてことなるものであり、認めることはできません。政府系金融機関を民間並みの水準で検査することは、現在でも貸し渋りの訴えが絶えない中小企業向け機関の貸し出し態度を一層硬化させるものであります。
また、公的金融の役割、存在を民業圧迫だとか金融市場活性化の阻害要因だとする銀行業界は、かねてから、政府系金融機関の整理合理化に向け、金融庁検査の導入を求めてきました。本法案は、みずからの収益力拡大のため公的金融の縮小をねらう銀行業界の要求にもこたえるものであり、容認できません。
以上の理由から、本法案には反対であることを述べ、反対討論とします。(拍手)
*委員会名、法案名等については、略称、通称等で記載している場合があります
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