博覧会代表設置法案、在外公館法改正案に対する反対討論

 参議院 外交防衛委員会 小泉親司議員 2002年3月28日

 私は、日本共産党を代表して、二千五年日本国際博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法案に反対の討論を行います。

 今回の法案は、愛知万博での政府代表を設置するものでありますが、愛知万博は環境保全上も財政負担の点においても重大な問題があり、その設置を認めることはできません。

 第一は、環境保全の問題であります。博覧会協会と国と県は、住民の反対と国際的な批判の下で会場の変更を行いましたが、その変更に伴う環境アセスメントのやり直しを全く行うことなく計画を強行しようとしております。環境影響評価書の修正で対応する態度は、住民の要求を無視して計画を強行する以外の何物でもありません。この姿勢は、自ら掲げる万博のテーマとさえ相入れないものであり、計画への反対、見直しを求める取組に示された広範な愛知県民の願いに背を向けるものであります。

 第二は、莫大な財政負担の問題であります。

 愛知万博は、会場建設費と別枠の関連建設費を合わせると千六百億円以上に上ると言われています。地元自治体の負担割合は、これまでのどの国際博覧会よりも高く、赤字の場合、地元への一層の負担の押し付けも予想されるなど、財政の点でも重大な問題を持っています。

 日本共産党は、計画の白紙撤回と道理ある開催中止を強く要求するものであります。万博計画の一般規則では、開催中止は国際的に認められた補償などの正規の手続を取れば可能なことであります。

 以上の理由から、本法案に反対であることを表明して、討論を終わります。


*委員会名、法案名等については、略称、通称等で記載している場合があります


 【討論・発言インデックス


第154国会の「しんぶん赤旗」の主な記事→【1〜3月】 【4月〜

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