2007年1月14日(日)「しんぶん赤旗」
米軍はイラクから撤退を
米労組会議スウィーニー会長
【ワシントン=山崎伸治】米労働総同盟産別会議(AFL・CIO)のスウィーニー会長は十一日、前日のブッシュ大統領のイラク政策演説について声明を発表し、「米軍はイラクから速やかに撤退すべきだ」と強調しました。
同氏は、「大統領は自分自身の名誉を回復しようと最後の悪あがきをし、さらに多くの若い米兵を危険に追いやろうとしている」と批判。「イラクに必要なのは政治的、外交的努力であって、米軍が警察の役割を拡大することではない。さらに持続可能な社会的、経済的発展と、労働者と労働組合の基本的権利の保障が絶対に必要だ」と述べました。
「大統領は政治的解決の条件作りのために軍事的に成功せねばならないと主張するが、その逆こそ真実だ。まずは暴力をくいとめるという政治的な意思がなければ米軍による軍事的解決はありえない」と主張。「米国のイラク政策は最初から誤った前提と希望的な思考に基づいてきた」とし、速やかな米軍撤退の道筋を示すよう議会に求めています。
AFL・CIOは二〇〇五年の定期大会で、米軍のイラクからの速やかな撤退を求める決議を採択しましたが、スウィーニー会長がこうした声明を発表するのは異例。労働運動の中でのイラク反戦の声の高まりを反映しています。