2007年1月10日(水)「しんぶん赤旗」
志位委員長、ハノイ到着
米爆撃犠牲者・200万人餓死者の碑に献花
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【ハノイ=鈴木勝比古】志位和夫委員長を団長とする日本共産党代表団はベトナム訪問のため九日午後、同国の首都ハノイに到着しました。ベトナム共産党中央対外委員会のブー・バン・ハン副委員長(同党中央委員)や服部則夫駐ベトナム日本大使が空港で一行を出迎えました。
志位委員長は空港でハン副委員長、服部大使らとあいさつを交わし、懇談しました。日本共産党代表団のベトナム公式訪問は、一九九九年九月(代表団団長=不破哲三委員長、当時)以来。志位委員長のベトナム訪問は初めてです。
志位委員長と一行は到着後ただちにハノイ市内のカムティエン通りにある米軍の爆撃による犠牲者の記念碑を訪問し、犠牲者に献花し、弔意を示しました。ベトナムの公式発表では一九七二年十二月二十六日夜のB52米戦略爆撃機によるじゅうたん爆撃でカムティエン町の住民五百七十七人が死傷、住宅千七百戸以上が全半壊しました。
志位委員長は案内のカムティエン町の住民代表に「ベトナム人民の抗米救国戦争の勝利は世界史的な意義を持っています。このたたかいで犠牲になった人々に哀悼の意をささげます」と語りました。
志位委員長は次いでビントゥイ町にある日本軍占領下の二百万人餓死者の記念碑を訪問し、犠牲者を追悼し、献花しました。一九四四年から四五年にかけて日本軍の食糧収奪、軍用作物の強制栽培などで発生した飢餓により約二百万人が餓死しました。
志位委員長は一行を歓迎した地元のハイバーチュン区人民委員会のゴクビック副委員長に、「日本軍の占領下で二百万人のベトナムの人々が餓死したことを日本国民として決して忘れてはならないと思います。ハノイを訪れる日本人がこの記念碑を訪れるように『赤旗』の紙面などで紹介していきたい」と語りました。
訪問の大きな成果を願う
ベトナム公使が見送り
成田空港ではリュー・バン・ケー駐日ベトナム公使が志位委員長一行を見送りました。ケー公使は「日本共産党委員長の七年ぶりの訪問をベトナム共産党指導部は心待ちにしています。訪問の大きな成果を願っています」と伝えました。