2007年1月9日(火)「しんぶん赤旗」
死者にまで招集?
旧リストを誤使用
進まない新兵獲得
米陸軍
米陸軍が先月末、すでに死亡した将校や、負傷して休養中の将校あてに「軍への復帰」を呼びかける書簡を誤って送っていたことがわかり、陸軍のコーディ参謀副総長が六日、それぞれの家族に謝罪して回ると発表しました。
それによると、書簡は先月二十六―二十八日に、最近まで陸軍にいた五千百人以上の将校に送られました。リストからは死亡したり、負傷したりした人ははずしてあるはずでしたが、誤って古いリストを使ったため、死亡した七十五人、負傷した二百人にも送られてしまったということです。
イラク、アフガニスタンへの駐留が長引き、イラクへの増派が決定的になるもとで、陸軍はあの手この手を使って兵員を確保しようと躍起になっています。
間違いとはいえ、死者にまで復帰を呼びかけたのも、新兵獲得が思うようになかなか進まないため。陸軍によると、二〇〇六年にはいったん退役した九千人の下士官が復帰しています。
国防総省によると、イラク開戦から十二月二日までに二百十七人の陸軍将校がイラクで死亡しています。(ワシントン=山崎伸治)