2007年1月5日(金)「しんぶん赤旗」
改憲を参院選の争点に
安倍首相が年頭会見
安倍晋三首相は四日、年頭にあたっての記者会見を行い、憲法改定について「憲法を私の内閣として改正をめざしたいということは、当然参院選でも訴えたい」とのべ、参院選の争点に取り上げる考えを示しました。
安倍首相は、自民、公明、民主各党で協議されている改憲手続き法案について「与野党で議論を深め、通常国会に提出できることを期待する」と成立へ意欲をみせました。また、改憲の目的である海外で戦争する国づくりに関し「日本をめぐる安全保障環境は大きく変化した。日米同盟をいっそう強化する必要がある」として、安全保障関係の法整備や、海外での武力行使を可能にする集団的自衛権の容認にむけた研究を進める考えを改めて表明しました。
社会保障の問題では、基礎年金国庫負担を三分の一から二分の一へ引き上げる財源について、「議論のスケジュールについては参院選でも説明する。税方式、保険料方式、給付を調整する方式、そのミックスなどが考えられる」とのべ、消費税率アップを含む本格的な増税議論を参院選後の秋以降に先送りすることを示唆しました。
通常国会には社会保険庁の廃止・分割法案、教育再生関連法案の提出を言明。七月に行われる参院選と同時に衆院を解散する衆参同日選挙の可能性については「現在のところまったく考えていない」と否定しました。