2007年1月4日(木)「しんぶん赤旗」
イスラエルへの移民減
旧ソ連圏、23%マイナスに
【カイロ=松本眞志】イスラエルの準政府機関ユダヤ局はこのほど、二〇〇六年のイスラエルへの国外からの移民数が過去十八年間で最低の二万一千人になったと報告しました。前年比で千六百五十七人減です。十八年前の一九八八年は一万三千三十四人でした。
特に旧ソ連圏からの移民数が前年比23%減の九千三百七十八人にとどまり、ここ数年減少傾向にあるとしています。現在、イスラエルの人口は約七百万人。約三百万人が一九四八年の建国以降の移住者で、うち百万人が八九年以降、旧ソ連や東欧圏からの移住者です。
一方、北米からの移民は増加傾向にあり、前年比7%増の三千二百人だとしています。建国以来の北米からの移民は十一万八千人を数えます。イスラエルには、ユダヤ人であればイスラエルに帰還して市民権が自動的に付与される「帰還法」があり、イスラエル政府は、西側諸国からの移民活動を促進してきました。
現在、米国には六百万人のユダヤ系市民がいるとされています。ユダヤ局のミヒャエル・ヤンケロウィッツ報道官は、西側諸国からイスラエルへの移民は、まだ可能性があるとしています。