2006年12月29日(金)「しんぶん赤旗」
来年度 全6基地で
米軍機訓練移転の概要わかる
騒音・危険 全国に
防衛施設庁 本紙に回答
在日米軍再編の一環として嘉手納基地(沖縄)などの米軍機訓練を本土の航空自衛隊基地に移転する計画で、二〇〇七年度中に日米が移転先に決めた六カ所すべての基地で、それぞれ複数回にわたり訓練を行う予定であることが分かりました。来年三月までに一または二カ所の空自基地で訓練を実施する計画です。耐えがたい米軍機の爆音や事故の危険を全国に拡大するものです。
4月前にも1―2カ所
防衛施設庁が本紙の問い合わせに回答しました。訓練が実施されるのは、千歳(北海道)、三沢(青森)、百里(茨城)、小松(石川)、築城(福岡)、新田原(宮崎)の六カ所。在日米軍再編の日米合意では、嘉手納と三沢、岩国(山口)の各米軍基地に配備されている戦闘機などの訓練をこれらの空自基地(三沢は米軍との共同使用)へ移転するとしています。訓練は、空自との共同訓練の形で行います。
施設庁は、訓練について米軍機と自衛隊機の各一―五機で最大七日間の規模から始めるとしていました。〇七年度には、米軍機と自衛隊機の各六―十二機で最大十四日間の訓練も実施したい考えです。
施設庁は、来年三月までに移転訓練を実施する基地名については「日米で協議中」として明らかにしていませんが、実施部隊は嘉手納基地の戦闘機の予定です。訓練の移転に伴う騒音対策として、移転先六基地のうち三沢、小松、築城、新田原の各基地周辺の住宅移転も計画しています。
政府は訓練の移転のため、〇六年度補正予算案に約四千四百万円、〇七年度予算案に約三億七千三百万円を計上。▽戦闘機の飛行経費▽整備用員などの人員・物資の輸送費▽移転先での施設建設のための現地調査費―を負担します。また、住宅移転のための補償費として約二十七億円を〇六年度補正予算案に盛り込んでいます。
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