2006年12月27日(水)「しんぶん赤旗」

石原都知事の公費飲食

さらに237万円

元官僚の参与とも 最高1回41万円


 東京都の石原慎太郎知事が四男の友人である都参与と公費での飲食を繰り返していた問題で、元官僚の別の都参与との「接遇」でも、料理代など約二百三十七万円を交際費で支払っていたことが新たにわかりました。しにせ料亭などを利用し、一回の最高額は四十一万六千円、平均額は二十一万五千円にのぼります。都の交際費支出基準は「外部との交際上特に必要と認める場合」に「必要最小限の金額」を支出するとしており、これらの支出の妥当性があらためて問われます。

 この参与は元運輸官僚で航空振興財団会長の棚橋泰氏。一九九九年十月に都参与(航空政策担当)に就任し、都から月額三十三万九千円の報酬を受けています。参与の役割は「都政の課題について専門的な立場から知事に助言を行う」(都知事本局政策課)ことです。

 日本共産党東京都議団が情報公開請求で入手した都の文書によると、同参与を対象とした接遇は二〇〇〇年六月から〇三年五月までの計十一回、行われました。いずれも相手方に「棚橋参与様ほか」か、「棚橋泰様ほか」と書かれています。

 〇三年五月二十九日には、芥川賞・直木賞の選考会場としても知られる東京・築地の料亭「新喜楽」を利用しました。参加者は同参与や石原知事ら八人で、料理単価は四万三千円。翌月、料亭からの請求に応じ、三十四万円を知事交際費から振り込んでいます。接遇の目的は「都政懇談」でした。

 このほかの接遇でも▽二万五千円の料理を十二食、室料込みで計四十一万六千円(〇〇年六月)▽「料理等」で三十七万一千円(人数など記述なし、〇一年八月)▽うな重(二千五百二十円)四食、おろしそば(七百三十円)二食で計一万一千円(〇〇年六月)――などを支出しています。

 都知事本局秘書課は取材に対し「参与は知事をサポートするために出席した。本来、相手方とすべき人は『ほか』に含まれている。参与が相手方であるかのように書いたのは不適切だった」と釈明しています。

表

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