2006年12月27日(水)「しんぶん赤旗」

負担上限4分の1に軽減

厚労省 自立支援法で改善策


 厚生労働省は二十六日、都道府県の障害福祉担当者会議を開き、障害者自立支援法の利用者負担軽減など「改善策」を報告しました。利用料の原則一割という「応益負担」は変えていませんが、負担上限額(月額)を二分の一から四分の一に引き下げるなどの措置をとりました。

 障害者団体の運動の高まりや、日本共産党の改善要求などに動かされたものです。

 通所施設・在宅サービス利用者の場合、軽減措置の対象を中間所得層(年収六百万円未満)まで拡大し、一割負担の上限を四分の一にします(別表、食事負担含む)。

 また、工賃収入が授産施設などの利用料を上回る問題も是正します。低所得者の利用料(月額)を現在一万三千円から九千円に下げ、知的通所授産施設の平均工賃一万二千円を下回るようにしました。

 改善策の予算規模は総額千二百億円。内訳は、(1)利用者負担の軽減に二百四十億円(二〇〇七年度と〇八年度)(2)作業所の支援など激変緩和措置に三百億円(〇六年度補正)などです。

 会議のあいさつで、厚労省の中谷比呂樹障害保健福祉部長は「サービスの利用抑制や減収などさまざまな指摘がされているが、マクロで見ると普遍的でなく、個別事例だ」などと発言。障害者に負担を強いている「応益負担」は見直さない姿勢を強調しました。

表

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