2006年12月25日(月)「しんぶん赤旗」

“看護師増やせ” 国会で請願採択

民医連の運動実る


 全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)が医療従事者の大幅増員等を求めて国会に提出していた「患者・国民の願いである安心で行き届いた医療の確立に関する請願」が先の臨時国会で、全会一致で採択されました。

 請願は、「日本では一人の看護師が昼は十人、夜は二十人もの患者を見ている。アメリカでは昼でも夜でも看護師一人に対し患者五人」だと指摘。現場の超過密労働で看護師は疲れきり、辞める人が後を絶たないことから、安心、安全の医療実現と看護労働改善のために、「看護師をはじめとした医療従事者を大幅に増やすこと」を求めています。

 請願には六十三万人分の署名が添えられ、日本共産党のほか民主党、社民党の議員が紹介議員となりました。十五日の参院本会議、十九日の衆院本会議で相次いで採択されました。

 全日本民医連は請願採択後(二十一日)、肥田会長と山本公子副会長・看護改善大運動推進本部長がアピールを出し、「私たちの運動が国政に届いた」「看護協会や病院への訪問・申し入れなど、いっそう共同をひろげ、具体的増員を実現しよう」と呼びかけました。

 署名は請願提出後も続けられ、現在八十七万人分に達しています。全日本民医連は国会での請願採択を力に、早期に百万人までひろげることにしています。

 医療従事者の大幅増員で安心できる医療の確立を求める運動は、各地で粘り強く取り組まれ、十月二十七日に、日本医労連や全日本民医連などの主催で「医師、看護師を増やせ」中央集会が五千三百人で開かれるなど大きく発展しています。


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