2006年12月24日(日)「しんぶん赤旗」

欧米6カ国世論

イラク撤退 圧倒的


 【パリ=浅田信幸】ニュース専用のテレビ放送局フランス24が二十二日公表した世論調査結果によると、米国と欧州五カ国(フランス、ドイツ、イギリス、イタリア、スペイン)のすべてで、イラクから多国籍軍は「直ちに撤退すべき」との声が圧倒的多数を占めました。

仏放送局が調査

 撤退支持が最も多かったのはフランスの90%で、最も少なかった米国でも66%にのぼりました。米国に次ぐ兵力を派遣しているイギリスは84%でした。

 また現在、国連安全保障理事会で核開発問題をめぐり経済制裁が論議されているイランへの対応では、これも六カ国すべてで「外交努力を活用」が一位となり、米英をのぞく四カ国で50%超となっています。

 「外交努力」で一番支持率が低いのは米国ですが、それでも「経済制裁」の36%を上回る39%でした。

 一方、世界の主要な国家・政府首脳への好感度で、ブッシュ米大統領は米国でも38%に過ぎず、イタリアで21%、イギリスで10%、フランス、ドイツ、スペインでは10%以下でした。

 それ以上に注目されるのは、米英の調査でブラジルのルラ大統領を知らないと答えた人が両国とも72%、シラク仏大統領を知らない人(米35%、英29%)、メルケル独首相を知らない人(同60%、53%)も高率でした。

 フランス24は「総じて米英人において外国の国家・政府首脳についての知識が非常に低いことに留意」とコメントしています。

 調査は十一月三十日から十二月九日にかけて、各国約二千人(計一万二千五百人強)を対象に行われました。


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