2006年12月18日(月)「しんぶん赤旗」
温暖化防止
“市民が参加” 各地で
京都でシンポ 「エコで地域おこし」
京都議定書を採択した温暖化防止京都会議(一九九七年十二月)をきっかけに京都市で毎年開かれていた「市民が進める温暖化防止2006」シンポジウム(主催・気候ネットワーク)は十七日、各地の市民運動を分科会で交流し、閉幕しました。
長野県大町市の「地域づくり工房」の傘木宏夫代表は、市内の用水路をいかしてミニ水力発電所を設置する「くるくるエコプロジェクト」と名付けた「地域おこし」を紹介。水路の総延長は二百二十キロにおよび、数十メートルおきにある「落差工」に着目した水力発電所(三カ所)の試みが参加者の注目を集めました。
岡山市の保育園に市民共同発電所「中山おひさま発電所」を二〇〇二年に設置した「エネミラ」(おかやまエネルギーの未来を考える会)の広本悦子会長は、保育園の電灯電力の37%をまかなっていると報告。
埼玉県川口市の浅羽理恵・川口市民環境会議代表理事は、節約チェックシートを使いくらしを見直す「エコライフDAY」運動に「川口市の人口の11%の市民が参加した結果、一日で三トンの二酸化炭素が削減できた」と語りました。
京都府の丹後の自然を守る会の蒲田充弘さんは、使用済みてんぷら油を回収してバイオディーゼル燃料を製造・利用しているとりくみを報告しました。
蒲田さんは「海をきれいにしようと始めたが、今では温暖化防止活動として住民主導で広がり、約一万人が参加している。ゴミ収集車やコミュニティーバス、給食の配送車などでつかわれている」とのべました。