2006年12月15日(金)「しんぶん赤旗」
働くルール壊させない
全労連など 経団連・厚労省に迫る
「働くルールの破壊は許さない」「残業させたら金を払え」―労働者約五百人の怒りの声が日本経団連と厚生労働省を包みました。厚労省の審議会で議論されている労働法制の改悪を阻止しようと、全労連や東京春闘共闘が十四日、抗議行動をおこないました。
厚労省は八日の審議会に、残業代がゼロとなる労働時間の適用除外制度(ホワイトカラーエグゼンプション)や、カネを払えば解雇が自由にできる制度などを盛り込んだ改悪案を提示。早ければ二十一日の審議会で採択をねらっています。
「ふざけるな経団連!」との横断幕を掲げたのは、財団法人職員の女性(39)。配置転換など嫌がらせにあい、労組に入ってたたかっています。「使用者に有利にしようとするのが見え見え。労働者の意見をもっと取り入れてほしい」
埼玉県内の製造工場で働く男性(34)は「低賃金を押しつけ、労働条件を切り捨ててもっと利益をあげようというのが魂胆だ」と語りました。
厚労省前で全労連の坂内三夫議長は、八日の審議会で示された厚労省の案について、「大企業に屈服し、労働者の働く権利を奪うもの。報告案は撤回・削除すべきだ」と訴えました。
審議会で労働者側委員を務める田島恵一氏が報告に立ち「エグゼンプションは過労死促進法だ。労働者の声をしっかりぶつけるために頑張る。こんな法律を許してはならないという世論を広げていこう」と訴えました。