2006年12月15日(金)「しんぶん赤旗」
教育基本法改悪案を強行採決
参院委
自公、世論を無視
共産党など 暴挙に抗議
「与党の横暴だ」「審議は尽くされていない」――。自民、公明両党は十四日夕に開かれた参院教育基本法特別委員会で、安倍内閣が最重要法案と位置付ける教育基本法改悪法案を強行採決しました。野党の質疑が終わると、自民党議員がいきなり質疑打ち切りの緊急動議を提出。討論もなく、改悪法案の採決に持ち込んだものです。
この日の特別委員会の理事会では採決日程について与野党でいっさい合意されていません。十五日の会期末を前にして、数を頼んだ与党の暴挙です。日本共産党国会議員団は強行採決後、参院議員会館前で開かれている座り込み集会に駆け付け、志位和夫委員長があいさつしました。
質疑打ち切りの緊急動議が出されると、委員会室は騒然。理事会で徹底審議を求めてきた日本共産党の井上哲士議員はじめ野党理事・委員が委員長席に詰め寄って抗議しました。傍聴に駆けつけた日本共産党議員からも「認められないぞ」の怒りの声が渦巻きました。
井上議員は、強行採決前に行われた質疑で、世論調査で「今国会成立にこだわるべきでない」が圧倒的多数だったことを指摘し、「質疑はまだまだ不十分だ」と批判。政府が十三日に提出したタウンミーティングの「やらせ質問」の調査報告書で「世論誘導だった」と認めていることを示し、「政府に教育基本法を改定する資格はない」と改悪法案に強く反対しました。