2006年12月13日(水)「しんぶん赤旗」
ピノチェト元大統領死去で仏
「裁きなく、遺憾」
【パリ=浅田信幸】チリの元独裁者ピノチェトの死について、フランスでは法の裁きがないままに終わったことを悔やむ声が広がっています。
ドビルパン首相は十一日、ラジオ放送で「チリの歴史の悲劇的なページがめくられた。遺憾なことは裁きがなかったことだ」と発言。サルコジ内相も記者会見で「ピノチェト将軍は独裁者だった。残念なことは司法が結論を出すまで至らなかったことだ」とのべました。
主要紙は一面でピノチェトの死を報道。リベラシオン紙は一面から七面まで使う特集を組み「ピノチェト、逃げ切る」と見出しを立て、社説で「みずからの名で犯した罪に一言の遺憾も表明しなかった人物がついに裁かれなかったことに、永遠の悔い」を表明しました。