2006年12月13日(水)「しんぶん赤旗」
教育基本法改定
教育実践とズレ
参院 中央公聴会で学生発言
十二日行われた参院教育基本法特別委員会の中央公聴会で、埼玉大学教育学部の学生、浅野大志氏(22)は、学生たちは子どもと接し、悩みながら教育実践をしようとしているが「教育基本法『改正』が学生の問題意識の解決策になるのかわからない。実践としての教育と教育基本法『改正』がずれている」と批判しました。
また、浅野氏は、現行法第一〇条の「教育は…国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきもの」の部分について、「教育は直接向き合っている子どもたちに行うものだと感じるので、大好きです」と発言。改悪法案で削除されていることを批判しました。日本共産党の仁比聡平議員は「私もこの条文が大好きだ」と応じました。
仁比氏は、伊吹文明文部科学相が同委員会で教育基本法改悪法案は「自民党の憲法草案とも整合性をチェックしている」と答えていることについて尋ねました。大内裕和・松山大助教授は「立憲主義の根幹を揺るがす大問題だ」と答えました。
また、大内氏は点数至上主義の教育が、子どもたちに過度のストレスを与え、「どうせだめさ」という将来の絶望につながる感覚も与えてしまうと指摘しました。
東京都教育委員会の木村孟委員長は、改悪法案の早期成立を求めました。