2006年12月12日(火)「しんぶん赤旗」
労働時間規制除外
過労死増やす
家族ら法制化反対
厚労相に要請
「全国過労死を考える家族の会」は十一日、厚生労働省を訪れ、「過労死をなくすために『日本版ホワイトカラーエグゼンプション』(労働時間規制の適用除外制度)の法制化に強く反対する」とした要請書を、厚労大臣と労働政策審議会労働条件分科会会長に提出しました。
ホワイトカラーエグゼンプションは、一定のホワイトカラー(事務技術労働者)について労働時間規制を取り払い、何時間働いても残業代も出ない制度。厚労省は八日の同分科会にこの制度の導入を提案しました。
家族の会の要請には十二人の家族が参加し、「まじめに働く人たちの過労死・過労自殺の増加に拍車をかける非常に危険な制度であり、容認することはできません」などと訴えました。
要請書は、(1)八時間労働制度をなし崩しにする「日本版ホワイトカラーエグゼンプション」の導入に強く反対する(2)労働者の命と健康を守るため、労働基準法その他の労働法規を企業に厳格に守らせる(3)過労死・過労自殺を出した企業は、厳格な行政指導のほか、社名を公表するとともに厳罰を科す―ことを求めています。